令和6年能登半島地震災害派遣レポート(3)
実際に現地で入浴支援に従事した隊員の声です。
「入浴にいらした方がたくさん感謝の声をかけくださり、お菓子や果物の差し入れをいただいたこともあります。七尾市を離れる日に避難所となっている体育館の管理者の方々に挨拶をした際は、避難所にいらした方々にわれわれを紹介してくださり、被災者のみなさんとお話する機会を得られただけでなく、温かい拍手と感謝の言葉で見送っていただきありがたかったです。心に沁みました。しんどかったことをあえて挙げるなら、1月5日の出発から30日の千歳に到着するまでの間、船内食を除いて3食すべてが携行食だったことです」
また、車両整備員として七尾市田鶴浜コミュニティーセンターに派遣された隊員は、広報の支援をする機会があったときのことが印象深く心に残っているといいます。
「隊員が地域のみなさんから感謝されたり手紙をいただいたりする場面を目の当たりにして、自分のことのようにうれしくなりました。また、設置した『すずらんの湯』には利用者の方が自由に書き込んでいただけるノートを置いていたのですが、そこには「お風呂も最高だけど自衛隊のみなさんの笑顔、対応も最高です」「涙が出るほどうれしかったです。明日への力をもらいました」「みなさんの姿はかっこよかったです。自分もみなさんのように自分や家族だけでなく、ほかの人も助けられるように頑張ります」といった感謝の言葉がたくさん書き込まれていました。さらに入浴支援に直接関わっていない私にまでお礼の言葉をかけてくださり、胸が熱くなりました」
7後支の中島孝太郎連隊長は日頃から隊員の目線に立ち、隊員の生の声を聴きながら統率します。今回、隊員を送り出す際も「被災された方々の目線に立ち、よりきめ細やかな対応をお願いする」の言葉を送るとともに、派遣される隊員の家族に対しても週1回の家族通信を郵送し、隊員及び隊員家族のお互いが任務に邁進できる環境作りを構築しました。また、帰隊した際には派遣小隊長との懇談を、時間をかけて行ないました。野田3佐いわく「派遣小隊長が笑顔で連隊長室を出る姿が印象的でした」。
今回の災害派遣で7後支が得た教訓や学びについても聞きました。
「現在、『連隊本部として派遣編成の組み方や師団司令部との調整等』『第1派・第2派部隊として、派遣準備から現地での活動における教訓』『現地での活動環境に関する教訓』『女性自衛官が安心して活動できる環境の構築に関する教訓』等々、さまざまな視点から教訓を取りまとめている最中です。また、今回の派遣においては第2派の派遣に併せて副連隊長を現地に派遣し、現地での活動環境の把握や関係部隊との意見交換を実施しました。さらに有機的な活動が実践し得るよう、より強固な態勢づくりを目指しているところです」
輪島市をはじめ能登半島ではまだインフラの復旧もままならず、不自由な生活を強いられている人が多数います。行方不明者の捜索も続いています。
立春も過ぎてもまだ厳しい寒さの続く能登半島に、1日も早くかつての日常が戻ってくることを願ってやみません。
(令和6年能登半島地震災害派遣レポート おわり)









