【本の紹介】『戦略的インテリジェンス入門』上田篤盛(著)

こんにちは、エンリケです。
私たちは今、「情報過多」の時代を生きています。
SNSには無数の情報が流れ、ニュースは24時間更新され、AIは瞬時に答えを示してくれます。
しかし、本当に重要なのは情報を集めることではありません。
「何が事実なのか」
「その背後で何が起きているのか」
「次に何が起こる可能性があるのか」
を考える力です。
近年の国際情勢を見ても、ロシアとウクライナの衝突、中東情勢の緊迫化、中共が試みた軍事的台頭、サイバー攻撃や認知戦の拡大など、「情報を制する者が優位に立つ時代」が現実のものとなっています。
現代の戦いは、戦車やミサイルだけで行われるわけではありません。
世論操作。
心理戦。
偽情報。
経済制裁。
サイバー攻撃。
こうした見えない戦場を理解するために欠かせないのが、インテリジェンスです。
本書『戦略的インテリジェンス入門』は、その世界を体系的に学ぶことができる一冊です。
著者の上田篤盛さんは、30年以上にわたり防衛省自衛隊の情報分野で勤務した実務家です。
本書の価値は、「情報機関の裏話」を紹介することではありません。
「どう考えるか」
「どう分析するか」
「どう未来を予測するか」
という思考の技術を学べる点にあります。
本書では、
・インテリジェンスとは何か
・情報収集の方法
・分析官の思考法
・バイアスの克服
・未来予測の技法
・情報戦と心理戦
・各国情報機関の特徴
などが、実務経験を踏まえて丁寧に解説されています。
特に興味深いのは、分析を誤らせる「思い込み」や「先入観」への警鐘です。
人は自分の信じたい情報を信じる傾向があります。
国家も組織も例外ではありません。
歴史を振り返れば、多くの失敗は情報不足ではなく、「情報を正しく解釈できなかったこと」から生じています。
だからこそ、本書は情報機関を目指す人だけの本ではありません。
・安全保障に関心のある方。
・歴史を深く理解したい方。
・ニュースを鵜呑みにせず、自分の頭で考えたい方。
そして、変化の激しい時代を生き抜くための「考える技術」を身につけたい方にこそ読んでいただきたい一冊です。
情報は知識ではありません。
知識もまた、理解とは違います。
大切なのは、断片的な情報から本質を見抜く力です。
その第一歩として、本書は非常に優れた入門書だと思います。
戦略を学びたい人。
地政学を学びたい人。
インテリジェンスを学びたい人。
ぜひ一度、手に取ってみてください。
あなたが普段見ているニュースの景色が、きっと少し違って見えてくるはずです。
(エンリケ)
■おすすめ度
★★★★★
■こんな方におすすめ
・安全保障や国際情勢に関心がある
・情報分析の考え方を学びたい
・地政学や戦略論に興味がある
・ニュースを深く読み解く力を身につけたい
・情報戦の時代を生き抜く教養を得たい
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