スペイン王国国王フアン・カルロス一世陛下及び同王妃の訪日

2020年3月12日

今月9日~14日の間、スペイン王国国王フアン・カルロス一世陛下及び同王妃
陛下が日本を国賓として訪問されます。
スペイン国王フアン・カルロス一世と聞けば、平成19年11月10日、チリのサン
ティアーゴで行われていた「第17回イベロアメリカ首脳会議」にご出席になり、
会議中、ベネズエラのチャベス大統領が現スペイン国首相に対して、
スペイン・米国間関係を批判して、一方的にまくしたてている時に、
“Por que’ no te callas”(*)(英語で相当の表現にするとWhy don’t you shut
up?になる。「お黙りなさい」の意味。)とおたしなめになられました。
(*)正確には、文頭に「?のさかさまになった文字」と、文末に「?」が入り
ますが、テキスト編集では文字化けするので、割愛しています。(おき軍事)

この台詞がスペインの携帯着メロで大ヒットしたことが知られています。
YouTube( http://jp.youtube.com/watch?v=gzu6NIXPPA8&feature=related
英語字幕あり)でご覧いただけます。
(注意しなければならないのは、このようなスペインやラテンアメリカに関わ
る事象を調査する際、意外と”左巻き”系統の思想家・活動家、あるいは、
シンパとかが大学で教授をしていたり、研究家を標榜し、その数が結構いて、
もっともらしいことを公開したりしているので、自分自身にアンチ・ウイルス
・ソフトを常駐させておくことが必要だということです。)
国王に同席しているスペイン国サパテロ首相とは、前政権のアスナール首相と
は異なり、政治的な立場も態度も反対の方です(サパテロ首相は、元々、与党
ではなく野党でした。かつての列車テロ以降の選挙で勝利したのです)。が、
会議中、反米のチャベス大統領が前アスナール首相を当時のスペインと米国
(イラクがらみ)との関係から激しく”口撃”して来たのです。
サパテロ首相は、前首相も同じ民主主義で選出されたことから、ここはきちん
と”筋を通して”民主主義国家として反論するのです。しかし、チャベス大統
領がまくし立ててくるので、国王がたしなめたのです。
この国際会議の中で、並み居る各国の代表を前にして、スペインの国王と首相
の毅然とした態度と言動は、今の日本の与党にせよ、野党にせよ、比べて見れ
ば、日本が情けなくなって涙が出てくるところでもあり、スペインの国民が本
当にうらやましいとさえ思えます。
歴史認識がどうのこうので、スグに外国に売り飛ばすような政治家が沸いてい
るような日本とは違います。本当の政治家とは、ここで身代わりになってでも
守ってやるのが本当です。これぞ、ノーブレス・オブリージュ。心根賤しい成
り済ましサムライが政治家とは笑わせる時代です。
(今の日本の与党も野党も、結局、国民泣かせに変わりはありません。本当に
国民を笑わせて、観世音菩薩のような”畏れを無くすを施す者”=施無畏者の
如き政治政党や政治家はいるでしょうか?絶対にいません。しかし、そのよう
な問題を解決するのがみなさんの心一つなのです。)
ここで、話題にもなりましょうから、現代のスペイン事情について知るには:
スペイン大使館( http://www.spainbusiness.jp/icex/cda/controller/pageGen/0,3346,4928839_35729229_35711268_0,00.html )や
日本の外務省( http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/spain/data.html
を参考にして情報を仕入れてみてください。
また、訪日予定は、
外務省( http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/press/release/h20/10/1183864_918.html )をご覧ください。
では・・・今回は、前回からの続きです。
(前回の記事はこちらで⇒ http://espania.okigunnji.com/2008/10/post-7.html )
スペインから日本へと色々と導入されそうでされなかった「軍事的事象」につ
いての観察を勧めて行きたいと思います。
みなさんは、導入されていたらどうであったのか、あれこれと考え、自分の思
考と感情・心理的な嗜好を以て、次の段階へと加工することは、所謂、歴史小
説家の世界でありましょう。
しかし、あなたにやっていただきたいのは、スペインとの交渉を観察しながら、
日本人そのものの思考と行動について知るということです。これは、「己を知
る」、このための習慣づくりの一助となればと思います。
軍事的事象について観察する際には、言わずもがな・・・のことがあります。
それは、「戦い」とは、即ち、我と相手との自由性に基づいて展開されている
衝突的、摩擦的な事象であり、所謂、それは、因果の法則通り、過去の”因”
により、現在の流動的、瞬間に次ぐ瞬間の中での千変万化を経て、そして”果”
となる未来へとつながっている「問題の解決に他ならない」ということです。
その問題とは、どうあれ、みなさんは規模の大小、関与の多少、感情的な善悪
はあれども「当面するもの」なのであります。
故に、勝負をして、白黒を着ける訳です。
これが”表”です
そして、同時に、これらの”裏”には、勝負をしない、白黒を付けない・・・
という考えがあり、それらの方法もある訳です。
軍事と言えば、このような「表裏一体の基礎的な考え」があるので、「敵対性」
とは何か?とか、「敵愾心」とは何か?とかについて、そして、平和創造の要
素ともなっている「破壊的な事柄」や「罠にはめたりする狡猾さ」についても
自ずと”総合的に思考を巡らせる”必要が生じて来て、それが当たり前になっ
ているものです。
(即ち、大きな観点から言えば、”武道心=総合的頭脳活用法”とか言われる
ところです)
しかし・・・ありがちなこととは、軍事的事象が語られるところでは、多くの
場合、この肝心の”武道心”のところを抜いて、理論(本当は、”理屈”とい
うものです。理屈は、どこに存在しているのが?それは、脳の中に於いてです。
即ち、ヴァーチャル世界であります。要は、頭で分かったつもりとか、頭だけ
で処理しようとするようなこと)で押し切ろうとするような興味深い傾向が
あります。
みなさんは、この違いを今一度、反芻しつつ、認識しておくことが必要です。
サイト『古伝空手・琉球古武道( http://kodenkarate.jp/ryukyukobu.html )」
にある「琉球古武道」の”孫子兵法と古伝空手・琉球古武術との関係」、
サイト『孫子に学ぶ脳力開発と情勢判断の方法』の「孫子時評・第11回」
http://sonshi.jp/jihyo.html )にある孫子塾・塾長、古伝空手・拓心観
道場の佐野寿龍先生による詳しい解説をここで必ず熟読して、先ずは、「違い
の分かる人になること」、「侍の思考と行動についてそれは一体何か自分の思
考と行動で体験する」、「言葉と現実は異なるもの」といった基本的な段階を
登り重ねながら、自分自身を”それなりランクアップ”し、”武闘派として
慣らして行って”ください。