【本の紹介】『ステルス・ドラゴンの正体 ー習近平、世界制覇の野望ー』 著:宮崎正弘

中共(支那)の戦い方は、

「人の道徳」や「倫理観」を全く持たず、
その種の価値をまったく認めることなく、
自らの手を汚さず、相手に気づかれないよう、
見えずに侵略する

「「嘘と詐略」で練り上げ捏ね上げたステルス流」

です。

そこで発達してきた「戦い方」は、
わが国や欧米のそれとは全く違うものです。

『ステルス・ドラゴンの正体 ー習近平、世界制覇の
野望ー』
著:宮崎正弘
定価:1,500 円+税
ISBN:978-4-8470-7312-0
発売日:2023-05-11
判型・ページ数:四六判 253ページ
発行:ワニブックス
https://amzn.to/3LlXGjL

こんにちは、エンリケです。

きょうは、あなたもよくご存知の宮崎正弘さんの最
新刊をご紹介します。

宮崎さんの略歴です。

宮崎正弘(みやざき まさひろ)
評論家。1946年金沢生まれ。早稲田大学中退。「日
本学生新聞」編集長、雑誌『浪曼』企画室長を経て、
貿易会社を経営。82年『もうひとつの資源戦争』
(講談社)で論壇へ。国際政治、経済などをテーマ
に独自の取材で情報を解析する評論を展開。中国ウ
ォッチャーとして知られ、全省にわたり取材活動を
続けている。中国、台湾に関する著作は五冊が中国
語に翻訳されている。代表作に『中国大分裂』(ネ
スコ)、『出身地で分かる中国人』(PHP新書)
など著作は300冊近い。最新作は『誰も書けなか
った「ディープ・ステート」のシン・真実』(宝島
社)、『習近平独裁3・0 中国地獄が世界を襲う
連鎖恐慌』(徳間書店)など多数がある。

宮崎さんといえばなんといってもメルマガでしょう。

「宮崎正弘の国際情勢解題」

弊メルマガが創刊した23年前の時点で、宮崎さん
のメルマガはすでに人気メルマガでした。
国際情勢系メルマガでは老舗中の老舗といって良い
存在です。

また、宮崎さんの支那を中心とする海外情報も実に
面白いですよね。
視座が斬新で、聞いたことない話や視点も多く、
毎日刺激を受け続けている方は多いでしょう。

もう一つ宮崎さんの特徴といえば、

膨大な著作群

です。

ある芸術家は、

天才は必ず膨大な作品を残す。

といってました。

ある編集者は

苦もなく作品を生み出し続けられる才能、それが天才

といってました。

とくに文筆の世界で当てはまる気がします。

宮崎さんはまさにそれに当てはまる方でしょう。

そんな宮崎さんが今回出したのは、
中共のヤバさを啓蒙し、日米台の覚醒を促す啓蒙書
です。

特に重要なのは

「台湾がヤバい状況にある」

との指摘です。

これは何を意味するかというと、
米支戦争が現実化しつつあるということです。

ウクライナに目を取られているうちに、
足元の台湾がヤバい状況になっている。

その現実を知るだけで、
わが国もあなたも寒気を抑えられなくなるのでは
ないでしょうか?

とくに日米台トライアングルの要であった
安倍元首相を失ってから、
我が国内での台湾の存在感が薄まっています。

そんな今、わが国がしなければいけないのは、
親中共国家の地政学を学び、
来るべき米支戦争に備えることではないでしょうか?

このままでは 中共が展開している
認知戦(見えない戦争)で、
台湾は戦わずして負けることでしょう。

台湾が赤組に堕ちると、
わが国は中共と戦うか、隷属するしかなくなります。

ではさっそく、
この「中共を把握するガイドブック」の中身を
見ていきましょう。

まず、「はじめに」から一部抜粋します。

————————————-
「見えない戦争」の犠牲者は台湾か日本か 
習近平独裁の台湾侵攻がカウントダウンされるなか、
西側社会、何よりも日本にとって不都合な真実が明
らかになってきた。ステルス・ドラゴン(潜龍)が
画策する洗脳工作、「認知戦(Cognitive Warfare)」
の毒牙に台湾がやられていることである。(中略)な
ぜか。大きくふたつ理由がある。 

ひとつは、日本とアメリカの煮え切らない態度であ
る。日米が本気で台湾侵攻を許さないというのなら、
中国の猛反発をしりぞけたうえで、まずは台湾を国
家承認する必要がある。それどころか日本は、アメ
リカが台湾の安全保障まで規定した「台湾関係法」
すら制定しようとしない。つまり、アジア版NATOも
ない台湾は実質“孤立”しているのだ。もうひとつ
はウクライナの惨状である。戦争の泥沼化は台湾国
民をしてみたくない現実を突きつけた。「ウクライ
ナ戦争」はロシアとウクライナの戦いではなく、米
英vs.ロシアの代理戦争であること。したがって、欧
米諸国の結束は一枚岩ではなく、各国の思惑ととも
に“支援”には温度差があること。これでは台湾国
民の厭戦気分が高まるのも無理はないだろう。(中
略)このままでは米国は台湾を中国との代理戦争に利
用しようとし、日本はそれに加担したと中台両国に
批判される近未来が到来するかもしれない。そうな
らないために、「ステルス・ドラゴン」という中国
の正体を見破り、他国を侵略する「見えない戦争」
の地政学を可視化することが必須だ。本書がその参
考になれば幸いである。

————————————-

台湾を巡る危機的状況を受けわが国は、戦後日本的
平和ボケの迷妄からようやく片目を開けました。昨
年末に「安保3文書」というかたちで、国防増強の
国家方針を明らかにし、「富国強兵」路線に舵を切
ったのです。

続いて目次をどうぞ

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もくじ

はじめに

プロローグ ウクライナ戦争の間隙を突く中国の
「大戦略」
 ペイパー・ドラゴン(張り子の龍)からステルス・
ドラゴン(潜龍)へ
 孫子兵法にモラルはない
 無意識に利用されていた米国の投資家とファンド
 米ドル基軸体制を脅かす中国とロシア

第一章 「民主主義」台湾の不都合な真実
 「二〇二五年に米中戦争が起こる」
 軍関係者とCIAの分析の”温度差”
 ウクライナ戦争で割れる米国
 第三次世界大戦を危惧する保守派
 「中国が台湾に勝つだろう」
 ウクライナは武器の横流しをしている!?
 台湾軍に浸透する中国のスパイ
 「親中派」の国民党は台湾併合へ寝返る?
 台湾政界を撹乱する郭台銘
 揺れる台湾国民

第二章 中国のステルス攻撃と米国の反撃
 中学校にまで入り込む中国人スパイ
 世界中でスパイ網を拡大
 世界一のハッカー部隊
 海外警察派出所の暗躍
 米国の反撃
 グーグルは中国の宣伝隊=「ドラゴン・ブリッジ」
などの口座を閉鎖
 台湾を国家承認せよという米下院議員が出現
 
第三章 世界通貨秩序の大変動
 ロシア金融を取り込む中国
 中等の石油決済が人民元になる可能性
 ブラジルとアルゼンチンが反米で共通通貨の創設へ
 金本位制への復帰はあり得るのか
 金を買いまくる世界の中央銀行
 アウトサイド・マネーによる「新しい世界通貨秩序」
 ドル基軸体制に挑戦するデジタル人民元
 ビットコインに前向きなアフリカ諸国
 海外の「ステーブルコイン」を解禁した日本
 安全で安価な金融サービスへのアクセス
 リスクが高い暗号通貨
 北朝鮮のハッカー部隊を誰が操っているのか

第四章 「親中国家」の地政学
 龍の尻尾から振り落とされ墜落死
 日本製品を偽造
 動き出したエネルギー地政学
 プーチンの政治生命は健在
 ノルドストリーム破壊の背景にCIA
 ウクライナへの洗車供与は在庫処理が実態
 親中国家の苦境
 親中路線をやめたフィジー
 エクアドル最大の水力発電所を中国が建設したが
 「中国の海」にならなかった北極海
 パキスタンでは中国人標的のテロが頻発
 タリバンと手を結ぶ中国
 サウジとイラン、どっちを取るか

第五章 中国の大誤算は習近平
 習近平は「裸の皇帝」
 中国経済を破滅に導く幹部たち
 「借金の罠」の罠に自ら落ちた中国
 中国経済「悪夢の数字」
 ついに崩壊した中国不動産バブル
 ウォール街追放で歪んだ錬金術に動く中国
 中国を脱出する富裕層
 絶望する中国のZ世代
 中国人の土地所有を禁止する米国
 二流の指導者が追い込まれると、台湾侵攻→技術
戦争→中国企業排除
 スウェーデンのレアアース鉱脈発見で脱中国が加

第六章 「認知戦争」ではすでに負けている
 「認知戦」と「超限戦」
 「見せない戦争」の本質
 中国の日米洗脳工作
 常識を見失った日本人
 日本人の意識改革
 認知戦による米国民の惨状
 赤いバイデン政権
 
第七章 悪人と矛盾だらけの国際情勢
 ウクライナ戦争で漁夫の利(漁翁之利)は中国へ
 米国は戦略を間違えてしまったのか
 露呈した米英vsEU
 中央アジアで暗躍する米中露
 「一つの中国」を支持している国は意外に少ない
 訪台ラッシュは中国の誤算か
 ジレンマも「戦狼外交」しかない

エピローグ 見えない侵略から脱却せよ
 『安倍晋三回顧録』に記された李登輝の言葉
 日本はようやく重い腰を上げた
 
—————————–

いかがでしょうか?

読みながら、志田先生の『ハイブリッド戦争の時代』(※)
を思い起こしていました。「ハイブリッド戦争の敵
は民主主義である」との指摘が強く印象に残ってお
り、本著を拝読しあらためて思い出した次第です。
(※)https://amzn.to/3AI8RhH

人間の根が正直で明朗で、相手を信じることに価値
を認める「素晴らしい国・日本」は、悪人と矛盾だ
らけの国際情勢で何を拠り所にすればよいのか?と
いう点に、特に注意を払う必要があると思います。

また、各種情報を把握する上で
発言者の背景事情(予算を獲得したい、など)を十
分つかんでおく姿勢が不可欠という学びも得られま
す。

そのためにも、

中共、親中共国、米などが

今何をしているのか?
何をしてきたのか?
何をするつもりなのか?

への理解と展望を図る必要があります。
そのための格好の書として、いま必読の書と思います。

オススメです。

『ステルス・ドラゴンの正体 ー習近平、世界制覇の
野望ー』
著:宮崎正弘
定価:1,500 円+税
ISBN:978-4-8470-7312-0
発売日:2023-05-11
判型・ページ数:四六判 253ページ
発行:ワニブックス
https://amzn.to/3LlXGjL

エンリケ

追伸

読み口が軽い割に、中身がぎっしり詰まっている
印象を受ける本です。

こういう本って、折に触れて読み返したくなるんで
すよね。ぜひあなたも、この独特の重厚感を味わっ
てください。

『ステルス・ドラゴンの正体 ー習近平、世界制覇の
野望ー』
著:宮崎正弘
定価:1,500 円+税
ISBN:978-4-8470-7312-0
発売日:2023-05-11
判型・ページ数:四六判 253ページ
発行:ワニブックス
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