甲型駆逐艦 雪風

大東亜戦争海戦で、不死身の船、奇跡の艦と呼ばれたのが、
駆逐艦「雪風」です。
帝国海軍主力駆逐艦の中で、唯一終戦まで生き残った艦です。
第16駆逐隊や第17駆逐隊の姉妹艦(初風、天津風、時津風、浦風、磯風、浜風、谷風)、
第27駆逐隊の時雨などといっしょに、
スラバヤ沖海戦から坊ノ岬沖海戦(戦艦大和特攻)まで16回以上の主要な作戦に参加しました。
雪風は戦果を上げつつ一度も大きな損傷を受ける事なく終戦を迎えたのです。
まさに奇跡の駆逐艦と呼ばれるにふさわしいフネですね。
雪風の幸運・強運については戦中から広く知られており、
呉の雪風、佐世保の時雨と謳われたそうです。
敗戦後、賠償として中華民国に引き渡され、
「丹陽」と改名され、昭和44年に座礁して解体されるまで、
中華民国海軍の主力艦として活躍しました。