独学で戦争を学ぶ秘訣

2020年3月12日

こんにちは。エンリケです。
戦争は軍人だけに任せておくにはあまりに大きな問題であり、政治学者や安保専門家によってでなく、軍人・自衛官によってでなく、もっと多くの人々によって、普通に取り組まれるべき問題なのである。

人間の内面から戦争を考察し、人間社会における武とは何か?軍事とは何か?戦いとは何か?平和を実現するために戦争を理解することがなぜ必要か?・・戦争文化について日本人が記した初の書。

なぜ、この世から戦争はなくならないのか?
なぜ、武器を理解することが平和につながるのか?
なぜ、日本の大学・大学院は軍事、戦争、自衛官を忌避するのか?
なぜ、軍事、戦争研究を人間研究として捉えないのか?

そういう疑問をお持ちのあなたにとりこの本は、知りたい答えを余すところなく
伝えてくれるバイブルになることでしょう。

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少なくとも私エンリケにとってこの本は、メルマガ創刊以来待ち続けた書でした。
軍事・戦争は、想像以上に幅広く奥行きがあり、とらえがたいものです。
なぜなら「人の営みすべて」に関わる分野だからです。

ましてや、知的基盤の土壌がないこの分野で、基礎概念を素人にもわかる言葉で形にすることがどれだけ大変なことか、、、少しではありますが、その大変さは私にも分かります。
そんな仕事を著者は、成し遂げたわけです。
My英雄であり、感服するしかありません。

刊行以来幾度読み返したかしれません。
読むたびに新しいヒントを与えてくれます。
線引きしていないページはなく、角を折っていないページの方が少ないです。

だからあなたに、いや、高校生以上の日本人すべてに読んでほしいんです!

■オススメポイント

●「戦争とは人間的な営みである」その理由は? P5~12にあります。
●戦争や軍事を考え、戦争理解・平和理解の第一歩として認めなければいけないことは何だと思いますか?P5をご覧ください。ビックリするほどホンネの話にあなたは驚かれることでしょう。
●人間が持つ皮肉逆説を無視してはならない。戦争について警戒すべきことは、あからさまな●ではなく、むしろ浅はかな●●である、と著者は言っています。P11

●戦争や軍事を頭から否定することで、あたかも「自分は平和主義者だ」と振る舞う。怠慢であり偽善です。
●学生の多くは、つかみどころのない「平和」ではなく、具体的現実的な「戦争」「軍事について知りたがっているそうです。詳しくはP15でどうぞ
●「軍事」は●●であり、「戦争」は●●●●●である。(P17)
この定義ほどしっくりするものはないのではないでしょうか。

●戦争研究にあたっての著者の大前提は2つあります。知りたい方はP22~23で確認してください。
●わが国にはきわめて密度の濃い軍事の歴史があります。巨大な社会的事象としての戦争研究がわが国ではもっとなされてしかるべきと著者は言います。わが国が戦争で経験したこと、やってみせたことは、技術面、戦略面、思想面でも強烈に豊かなんです。成功経験・失敗経験を尊重し、大切にされなければならないのです。P24~
●著者は戦争理解とは人間理解に他ならないといいます。そのため読者にあることをすすめています。私もやってみましたが、大変効果がありました。やってみることをおススメします。P37に書いてあります。

●これからの戦争を考えるうえで、今まで以上に何が必要とされるか?お分かりになりますか?答えはP51にあります。
●戦争には冷静に接する必要があるとされますが、ここには大きな落とし穴があります。お分かりになりますか?著者の指摘で最も重要なものの一つがこれだと思います。P57をご覧ください。
●戦争は、単純な利益追求ではありません。こういう姿勢はあるものを大きく見誤っている証左です。何を見誤っているのでしょうか?P56~58でご確認ください。
●「必然性の感覚」と「宿命の感覚」(P61)
●戦争と平和は、正反対ではなく同じ地平にあると考えるべきとの結論に著者は達します。なぜでしょうか?P62~71で描かれています。人間の本質を抉り出す内容です。

●兵器・軍服・軍旗は、単なる戦闘道具ではありません。その意味合いをP72~93にわたって解説されていますが、おそらく本邦初の内容ではないかと思います。
●札幌農学校で有名なクラーク博士は、南北戦争で勇名を馳せた退役大佐です。その教え子であった高名なキリスト教信者・内村鑑三の軍人に対する姿勢を整理したP99~101は、非常に興味深いです。
●わが国内の大学・大学院、自治体における自衛官忌避の実態。P104~107

●各種震災に出動してからというもの、戦後日本の自衛隊に対する態度は、これまで示してきた冷淡な態度から手のひらを返したように変わったように見えます。
歓迎する人もいますが、私はどちらかといえば歓迎できない立場です。自衛隊理解の裏付けとなる「軍事・戦争研究」のすそ野の現状が何も変わっていないからです。世論の変化に感じることは危うさのみです。
その意味で、著者がP107~108で指摘していることは、ほんとに重要と思いますし、忘れてはならないことと思います。

●航空祭に行った学生さんが感じたことは、自衛隊理解のキモの部分といえるのかもしれません。何を感じたのでしょうか?P108~109でご確認ください。
●なぜ軍隊は兵士個人の価値観や信念で動いてはいけない組織なのか?わかりますか?
説明できないのでしたら、P110をお読みください。
●世界各国の神話には軍神が登場します。しかしわが国には、実在した人物が軍神とされることがありました。実は彼らが軍神とされた理由は「優れた武勲」のみではありませんでした。理由はP114~117でご確認ください。

●はじめは人道的と思われた新兵器・軍事戦術、軍事戦略は必ずしも戦争の改善にはつながらりませんでした。なぜだと思いますか?P121~129を読めば理解できることでしょう。
●今後の戦争の様相を著者はどうとらえているでしょうか?私もこの見方に同意します。P133~136を読めばつぶさに把握できます。

●「戦争反対」がナンセンスな理由を著者は説得力あふれる使えることばで記しています。いますぐP136を見てご活用ください。
●戦争や軍事を考えるうえで狭義の軍事と同じくらい重要なのは何だと思いますか。
知りたい方は、P137でご確認ください。
●著者は憲法九条について、平和主義の文言ではなく、現代日本の「●●●●」「●●●●」の一部に他ならず、同盟相手や周辺諸国の軍事にも影響を与えていると指摘しています。。詳しくはP138でどうぞ

●著者の名言のひとつが。P129にあります。探してみてください。
●「戦争とは人間的な営みである」ということばは、戦争を考えるというのは「●●・●●そのものの探求」であることを意味するものです。私がこれまで接してきた定義の中で一番しっくりくる内容です。戦争は、軍人のみに負わせるにはあまりに重く大きな問題であり、政治家・国民が応分に負担しなければならない性質の課題なのです。P154

●戦争や軍事の研究成果について派手なことを言う人を私はあまり信用しません。
P154で著者が指摘することと同じ思いを持つからです。
●私が著者の姿勢に同意するところ多いのは、P155にあるような、歴史に向き合う姿勢に共通するものがあるからかもしれません。

●政治たるもの、複雑怪奇極まりないものであり、論理や価値観の一貫性を求めることにはそもそも無理があります。理想に向かって一直線という純粋くんが迷惑しかもたらさないことはあなたもよく御存じでしょう。このあたりのことを著者はP156~157で記しています。
●軍事や戦争を正確に理解するには、宗教的な人間把握が不可欠と私は考えています。著者はP158~162でそのあたりの話に触れています。
●戦争を克服する方法(P162)
●真の「平和主義」はいつ始まるか?(P162)
●戦争を克服し、真の平和主義を導くのに貢献するのはいったい何でしょう?答えはP162にあります。
●テロリストとゲリラと犯罪者。これらの違いはどこで生まれるのでしょうか?P163~185で検証します。

●「平和」を考察する中で著者は、平和なるものを持ち過ぎてはならない、と言います。なぜでしょうか?P186~209で広く深く考察しています。

などなど、あなたが知りたい問いへの答えも見つかるのではないでしょうか?

それではこの軍事文化啓蒙書の内容をみてゆきましょう。

●目次

序章 戦争は人間的な営みである・・・5
人は「戦い」という営みに惹きつけられる/戦争は「善意」によって支えられている/若者は「戦争」「軍事」について知りたがっている/軍事は文化であり、戦争は人間的な営みである/日本は密度の濃い軍事の歴史を持っている

第一章 戦争のなかの矛盾、戦慄、魅惑・・・・・27
軍事に関心を持ち始めた理由/従軍チャプレンの任務と役割/平和を祈りながら戦争をする矛盾/「賛美歌をうたいながら敵艦につっこみます」/戦争があわせ持つ醜さと美しさ

第二章 愛と希望が戦争を支えている・・・・・47
絶望は人を戦争に導かない/戦争を引き起こすもの/戦争は「費用対効果」だけでは論じられない/「必然」と「宿命」の感覚/「命よりも大切なものがある」というセンス/人間の理性や想像力の限界

第三章 兵器という魅力的な道具・・・・・72
人は武器に装飾を施す/兵器の命名に込められた思い/兵器は単なる戦闘の道具ではない/聖書の言葉が刻まれた軍用品/科学技術と戦争のあり方/兵器を廃絶しても、人は石や棒で戦う

第四章 軍人もまた人間である・・・・・94
誰もが軍事とどこかでつながっている/平和主義者の軍人に対する姿勢/軍事のタブー視は平和を阻害する/兵士は何のために戦うのか?/軍人の不条理な役回りと崇高な使命

第五章 「憲法九条」も戦争文化の一部である・・・・・118
戦争にはそれぞれの顔がある/はじめは「人道的と思われた戦略爆撃/人々の意識が戦争のスタイルを変える/戦時と平時の区別が曖昧になっていく/過去の戦争をイメージした「戦争反対」では意味がない/戦争文化としての「憲法九条」

第六章 人間を問うものとしての「戦略」・・・・・140
「戦略」という言葉のイメージ/ゆるやかに用いられる「戦略」概念/戦略は常に動的なもの/戦争研究は人間・社会そのもののの探求である/人間の理性や努力の及ばない次元/戦争を憎むことが平和主義ではない

第七章 その暴力は平和の手段かもしれない・・・・・163
武力行使の評価は見る立場で異なる/「テロリスト」か「自由・平和の戦士」か?/不当な暴力と正当な武力行使/テロリストとゲリラについての考察/不完全な平和を受け入れる勇気

第八章 平和とは俗の極みである・・・・186
美しい純粋な「平和」はない/平和への佇まい/「防衛・防御」として行使される暴力/戦いは人に世界観を与える/人間とは

あとがき・・・・・210

いかがですか?戦争の様々な側面を、コンパクトかつ余すところなく収めたこの本。
戦争、軍事を理解把握する貴重な原石となることばが盛りだくさんです。

この本を読み終わるころには、あなたは「戦争」を考える視座のみならず、どのように戦争を理解し・評価すればよいかのキモを掴め、古今東西変わらない戦争の意味、軍事理解の意義をつかんだ数少ない人へと自然に足を進める事ができるでしょう。

■執筆者紹介
石川明人(いしかわ・あきと)
昭和49年、東京生まれ。北海道大学文学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、北海道大学助教。宗教学・戦争論。著書に『ティリッヒの宗教芸術論』(単著、北海道大学出版会)、『面白いほどよくわかるキリスト教』(共著、日本文芸社)、『よくわかる宗教社会学』(共著、ミネルヴァ書房)、などがあり、主論文に「アメリカ軍のなかの聖職者たちー従軍チャプレン小史ー」、「戦艦大和からキリスト教へー吉田満における信仰と平和ー」、「非戦論と軍人へのシンパシーー内村鑑三の軍人観ー」などがある。

『戦争は人間的な営みである (戦争文化試論) 』
著:石川明人
単行本: 215ページ
出版社: 並木書房 (2012/11/5)
ISBN-10: 4890632964
ISBN-13: 978-4890632961
発売日: 2012/11/5
商品の寸法: 18.8 x 13 x 0.8 cm
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(エンリケ)

追伸
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