第25戦闘団冬季訓練検閲(9)

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オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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第25戦闘団冬季訓練検閲(9)

これまでは演習場内の様子や装備品、演習に関わる隊員の役割等を中心に説明してきましたが、今回は演習最後の戦闘に備えた「戦闘予行」です。

 

この日、予定されていた戦闘予行が戦闘団長判断により早まり、朝から始まりました。今回の検閲で25戦闘団に与えられている任務は、敵陣地を攻撃することではなく一定の防御ラインを越えさせないこと。
防御においては、まず敵の進出時期を読むことが重要です。それによってどれだけの準備ができるか変わってくるからです。次にどれほどの勢力かを把握し、自分の陣地に対して「突破するにはどのような攻撃が有効か」と敵の立場になって具体的に考えます。また、敵は戦車や特科の砲迫陣地など大物から狙って来るので、そうされないよう準備を整えます。

 

0700、90式戦車が次々と動き始めました。上富良野駐屯地の第2戦車連隊は、受閲部隊と対抗部隊にわかれて検閲に参加しています。戦車が前線に出る際、護るときは護る、引くときは一気に引くとメリハリをつけるのが大事なのだそうです。そのメリハリが中途半端で退路を遮断されたり包囲されることを、戦車乗りは『捲かれる』と言います。いかに捲かれることなく砲撃と離脱を歩兵と連携しながらスムーズに進められるか、そこが腕の見せどころです。

 

上富良野演習場の岩田という地点には、戦車のほかセットで動いている小銃小隊も控えていました。96式装輪装甲車を保有し機動力のある中隊と戦車に、戦闘前哨の任務が与えられているのです。89式小銃、奥にはMINIMI、対戦車ミサイルの01ATMの姿も見えます。
「この場所の前方には障害があるので、敵部隊の重車両が出にくい。そのため歩兵が展開してくるであろう」という想定で、25戦闘団はまずここで敵の進出を押さえる作戦に出ました。押さえきれない時は主陣地まで下がり、そこで防御します。この予行で警戒に出していた部隊、地雷で道路を閉塞した施設部隊、そしてしんがりに戦車が下がるという一連の動作を行い、実際の防御戦闘で滞りなく動けるかを確認するのです。

 

検閲の際はある程度事前に計画を立ててそれに基づき行動し、実際に現地に入ってから細部を修正していく形を取っています。中隊長経験のある幹部自衛官に、こういった検閲の際はこと細かな指示にのっとって行動するのか、それとも中隊長の判断で能動的に展開するのか尋ねたところ、キルゾーンを設定して戦闘するなど組織的に動く必要がある時以外は、「○から○の線で敵を阻止」というざっくりとした任務だけ与えられ、地形などを考慮した具体的な動きはすべて中隊長自身で判断するとのことでした。
「演習は日程が決まっているので、それまでに終わらせるように仕込みはあります。しかし演習場の中のどの地形を選びどう攻守するかは指揮官に任せられています。敵部隊も同様で、防御ラインを突破しようと本気で向かってきますから、結果としてお互いの訓練になります。また勝敗にこだわるのは大事ですが、負けて得る教訓も多いので、訓練においては負ける経験も必要ですね。何となく勝ってしまうと、どこが良かったのかよくわからないけど何となくうまくいった、ということになってしまいます。だからわざと失敗させるようにやったりもします。2師団の場合はバトラーやGPSをつけて動いているので、誰が何時何分にどこで誰を撃ち相手がどの程度負傷したか、砲弾は何発撃ってどこに落ちて何人に被害が出たかといったデータがすべて残ります。その蓄積されたデータをAAR、アフターアクションレポートの材料として使い、各隊員が自分の行動を振り返り教訓や課題を得ることが大切です」

 

次回も引き続き戦闘予行の様子をご紹介します。

 

 

 

 

(以下次号)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

(平成27年(西暦2015年)1月15日配信)

 





「丸」6月号に「自衛隊の営業部隊 地方協力本部」が掲載されました
自衛隊の真の敵はあの国でもかの国でもなく、少子高齢化というのは過言ではありません。募集を担う地本は、国防の未来を託されているのです。また、50代のまだまだ働き盛りの年齢で定年退職を迎える自衛官の、第2の人生をサポートするのも地本の役目。すごいです地本。
「PANZER」6月号に「神は賽子を振らない 第32代陸上幕僚長火箱芳文の半生」第26回が掲載されました。
2011年3月11日、東北地方でM9.0の巨大地震が発生。19日までに救助された被災者総数約2万7000名のうち約2万名を自衛隊が救助(約1万5000名は陸自による)。発災後72時間以内に自衛隊が救出した人は1万2351名でした。阪神淡路大震災での救助実績が警察3495名、消防1387名、自衛隊165名だったことを考えれば、初動が「命」に直結していることを改めて思い知らされます。その背景には火箱氏の処分覚悟の決断がありました。
「正論」6月号に「われらの女性自衛官」第3回が掲載されました。
今回は即応予備自衛官1期生。現役の自衛官時代よりはるかに長い時間、即応予備自として「いざ」に備えてきました。そして東日本大震災では自宅が半壊状態でありながら、招集に迷うことなく応じました。


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