自衛隊とその他のUAV(5)

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2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
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オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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自衛隊とその他のUAV(5)

先週に続き、航空自衛隊の無人機RQ−4B、通称グローバルホークのご紹介です。
グローバルホークはMQ−1プレデターなどの無人航空機とは異なり攻撃能力を持たない純粋な偵察機で、全長14.5m、翼幅は40mと、翼幅は大型輸送機・旅客機と同等サイズで無人機ながら非常に大きいです。システムは無人機と地上設備で構成されており、無人機には各種センサー類と通信装備を搭載、パイロットは地上設備の操縦装置から遠隔で操縦します。

 

ペイロード約1400kgを搭載した状態で民間機より高い高度15000m以上を30時間以上飛行でき、陸上洋上双方の広範多岐なISR(情報intelligence、監視surveillance、偵察reconnaissance)が可能。有人航空機では難しかった長時間・広範囲の偵察が行なえるだけでなく、昼夜を問わず、またすべてのタイプの天候で、ほぼリアルタイムで高解像度の土地の画像を収集する能力を有しています。

 

日本国内で運用されている米空軍のグローバルホークの場合、ほかの航空機と衝突を避けるため、基本的には通常の航空機が航行しない高高度を航行するとともに、有人機の航空機と同様、管制の指示に従って航行しています。
また、離着陸のための上昇下降時等、ほかの航空機が飛行する高度と同じ高度を飛行する際は管制の指示に従った運航をしているため、空自が運用するグローバルホークもこれに準ずることになるでしょう。
なお、機体から距離約300m地点での離陸時の騒音は76dBとなっており、走行中の地下鉄の電車内やバスの車内よりも小さい音です。

 

空自が導入するのは3機のRQ-4Bブロック30(電子光学・赤外線・合成開口レーダー及び信号情報センサーを備えているタイプ)と地上操縦装置2基で、運用が本格化すれば、弾道ミサイルを相次いで発射する北朝鮮をはじめ、太平洋への進出を活発化させる中国、あるいはロシアなどに対する警戒監視および情報収集能力の強化に寄与することになります。

 

実は昨年夏、「政府がグローバルホークの調達中止も視野に再検討を行なっている」という気になるニュースが報道されました。
見直しのきっかけは米空軍が2021年度予算案でグローバルホークの派生型「ブロック30」と「ブロック20」を退役させる方針を示したことだといいます(ブロック30とブロック40では搭載されている情報収集用機器が異なります)。
退役するとブロック30を保有するのは日本と韓国だけになるので、機数の減少が維持管理費の高騰につながることが懸念される、とのことです。
また、機体自体の価格高騰も見直しの一因だという(政府が2014年にグローバルホークの導入を決めた当初の見積もりが、2017年に米側が約23%増を通告してきた経緯があります)。
さらに、当初はグローバルホークで北朝鮮や日本周辺の島しょ部の警戒監視を強化する構想だったのが、偵察に特化した機体ゆえ攻撃を受ければ撃墜される可能性は高く、中国との有事の際には使えないというのです。実際、2019年には米空軍のグローバルホークがイランを偵察中に撃墜されており、「高額な機体を撃墜の危険にさらすことはできず、海洋監視には不向きで使い道はあまりない」という声もあるとか。

 

しかし2021年3月、三沢基地にグローバルホークの運用に向けて、装備品の受入れおよび維持管理、教育、運用試験などを行なう臨時偵察航空隊が70人規模で新編されました。準備が整い次第、部隊名から「臨時」が外れてグローバルホークを運用する航空隊となる予定で、滞空型無人機を活用した偵察や警戒監視などが主な任務になると見込まれます。

 

グローバルホークの話、もう少し続きます。

 

 

 

 

(つづく)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(令和三年(西暦2021年)12月16日配信)

 



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