海上自衛隊幹部候補生学校(10)

渡邉陽子さんのデビュー作

オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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海上自衛隊幹部候補生学校(10)

ごあいさつ

 

こんばんは。渡邉陽子です。
訓練検閲の取材で、久しぶりに北海道に行ってきました。冬の北海道の取材は自衛隊取材の中でいちばん好きなので、心身ともに充電できました。想定外だったのは、帰りのフライトが荒天で欠航になり帰宅が1日遅れてしまったこと。往路も目的地の旭川空港が雪の影響でなかなか着陸できず、30分ほど上空で待機しました。久しぶりの体験に、海外の取材が多かった頃は機材故障やハリケーンなどで帰国できなくなったことや、「車輪が格納できない」と成田に引き返したこともあったことを思い出しました。

 

 

海上自衛隊幹部候補生学校(10)

 

今週は取材時の海上自衛隊幹部候補生学校長へのインタビューをご紹介します。学校長の階級は海将補です。

 

幹部候補生学校は海上自衛隊において幹部となる者すべてが通らなければいけない道です。ここを通らない限り、幹部にはなりえません。本校の教育目的は、幹部自衛官としての資質を養うとともに、初級幹部自衛官として必要な基礎的知識および技能を習得することにあります。その教育にはさまざまな要素がありますが、いちばんの目標はリーダーシップ、いわば強い指揮官・幹部の育成にあると言えるでしょう。候補生が将来幹部になるためのリーダーシップの基礎を、ここで固めていくわけです

 

――学力や体力というのは日々の指導と個人の努力によって向上していくでしょうが、リーダーシップ、いわゆる統率力については、ひとりひとりの資質によるところも少なくないのは?

 

仕事の成果は、考え方×熱意×能力と言われます。このうち能力や熱意については、学生それぞれが持っているもので、あまりわれわれ教官の立ち入るところはないと考えます。しかし、根本的な物事の考え方については、将来幹部自衛官として海上自衛隊を背負って立つ彼らに対し、ここでしっかり教えて身に付けさせなければなりません。ものの考え方が間違っていると進むべき道を誤り違う方向へ行ってしまうので、リーダーシップを育てるための考え方というのはしっかり教える必要があると思っています。そのあとは学生のモチベーション次第ですね

 

幹部候補生学校は名前こそ“学校”ですが、実際は“修練道場”という言葉が適当だと思っています。単に机に向かって教務を受けるだけではなく、人格を磨き、気力・体力を練成し、初級幹部自衛官として必要な基礎的知識を身に付ける場なのです

 

また、われわれの勤務のベースは海にありますから、海のことも知らなくてはいけません。海はやさしくわれわれにロマンを与えてくれ、大自然と直に接することができる場である半面、人間のいかなる抗いも受け付けず、自然の厳しさを教えてくれる場でもあります。そのように千変万化する海を活動の場とするわれわれは、海を道場とし、海のやさしさと厳しさを知ることによって、変化に適応し得る柔軟性を兼ね備えることができるのです。この精神が“シーマンシップ”とも言われるものだと思います。ですから、ここで実施している遠泳訓練やカッター訓練などの海をベースとした訓練も、いずれ海上部隊指揮官となる者の“シーマンシップの基礎”になっているのです

 

――海上自衛隊の任務・役割は増大する一方です。このような時代に部隊の中核として、また原動力として活躍しなければならない幹部候補生に対する期待は大きく、求められるものも多いでしょう。

 

いかに装備が新しくなろうがその根本にいるのは人であり、教育の必要性は変わりません。それだけに、本校の教育がきわめて重要であると考えています。そこで私は、いかなる困難に遭遇しようとも最後まで自己の職責を誠実にやり抜く強い意志、物事の本質を見極めるために私心やうぬぼれ、不健全な要素を自ら排除し得る自制心、そして何よりも、手抜きせずに正道を貫き通す勇気を兼ね備えた幹部自衛官の育成に努めたいと思っています

 

次週に続きます。

 

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(令和三年(西暦2021年)2月25日配信)

 





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