陸上自衛隊高射学校&87式自走高射機関砲(7)

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陸上自衛隊高射学校&87式自走高射機関砲(7)

M陸士長(取材時)は高等工科学校出身。卒業後、陸曹教育隊、高射教導隊付配置を経て高射学校に入校しました。
高等工科学校については4年前にこのメルマガでもご紹介していますので、以下に当時の記事の一部を抜粋し、簡単におさらいしておきます。

 

 

陸上自衛隊では近代化する装備を取り扱う人材の育成を目的として、昭和30年に生徒制度が発足しました。昭和38年度には少年工科学校を開校、少年自衛官に対する教育を行なってきました。
その後、平成22年度からの自衛隊生徒制度の変更に伴い、少年工科学校は高等工科学校となり、これまでの伝統を継承しつつ任務の多様化や高等学校教育の趨勢など、時代の変化に対応した教育を行なうこととなりました。
少年工科学校時代の生徒は「3等陸士」だったため月額約15万円の俸給がありましたが、現在の生徒は特別職国家公務員で自衛隊員の身分になるため(現在の生徒は自衛隊員ではありますが自衛官ではありません。3士だった生徒は自衛隊員かつ自衛官です【自衛隊員というくくりの中に自衛官も含まれます】)、「生徒手当」という名称で、額面で約10万円が支給されます(ほかに「期末手当」もあります)。自衛官ではないので制服も装いを新たに、かつての陸上自衛隊の制服とほぼ同じスタイルから、防衛大学校の制服と似た詰襟となりました。全員が駐屯地で生活し、衣食住は無料です。
ここでの3年間の教育は普通科高校と同様の教育を行なう「一般教育」、工業高校に準ずる電子機械工学や情報工学などの門的技術の教育を行なう「専門教育」、陸上自衛官(陸曹候補者)として必要な防衛教養や各種訓練を行なう「防衛基礎学」からなります。学校の教育体系は、これらにクラブ活動を加えた4本柱となっています。
卒業後は士長に任官、生徒陸曹候補生課程に進み、約1年間の教育を受けたのち3等陸曹に昇任します。あるいは防大、航空学生の道へ進みます。3曹就任後は、衛生科を除く各職種の技術分野における陸曹として勤務します。ほか、選抜試験を経て陸曹操縦学生(ヘリ)や部内幹部など、幹部として勤務する道も開けています。

 

 

M士長は現在生徒陸曹候補課程の最終段階にあり、19歳という若さでまもなく3曹に昇任することになります。

「高等工科学校3年時の区隊の班長が高射特科で、いろいろ話を聞いているうちに『戦いとはまず空を守れたうえで陸の部隊が受けるのだから、防空を担う高射部隊はなくてはならない存在でかっこいいな』と思うようになりました。自分たちの代は高射職種がいちばん人気だったのですが厳しい競争を勝ち抜き(笑)、晴れて高射特科となりました」

区隊の班長は中SAMだったのでそれに影響され、最初は中SAMに行きたかったそうです。

「だから87AWと聞いたとき、最初は正直ちょっと落胆しました。けれど入校して学ぶうちに、87AWがどんどん面白くなりました。レーダーと機関砲をぎゅっと詰め込んだ器材を扱えるなんて、もともと装備品が好きな自分にはぴったりだったんです」

 

独特の構造機能は面白さにつながる一方、それだけ覚えなければいけない事項が多いということでもあります。

「しかもY3曹たちのように部隊で87AWを扱った経験がない状態で入校したので、毎日学ぶことが山のようにある大変な4か月間でした。けれど高等工科学校時代から培ってきた学ぶ姿勢をここでも実践でき、実りの多い時間を過ごすことができました。それは『受け身の教育はだめ』ということです。自ら教官に質問していく姿勢がなければ、教官は自分の持ち味を引き出してはくれないし、こちらからも教官の引き出しを引くことができません。どれほどのことを学び自分の知識にできるかは自分次第です」

 

M士長にも87AW以外に興味のある装備品を聞いたみたところ、「FV(89式装甲戦闘車)」という答えが返ってきました。87AWと同じ機関砲を積んでいるからだそうです。
この後は高射教導隊第3中隊で87AWの射手を務めることになります。

「ドライバーの経験もないまま射手になることや、部隊経験がほとんどない状態で3曹になることにプレッシャーはあります。自分より経験のある、けれど階級的には部下に当たる先輩もいますし。高射学校で学んだことをフルに発揮して、1日も早く『こいつはこの中隊でやっていけそうだな』と認めてもらえるように努めます」

 

 

 

 

 

(つづく)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(令和二年(西暦2020年)11月19日配信)

 





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