明野駐屯地航空学校(4)

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オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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明野駐屯地航空学校(4)

先週は航空学校長(取材時)の話をご紹介しました。個人的には「陸自のヘリパイは『まっぷる』で飛ぶ」と聞いたときがいちばん「それそれ!」と、陸自航空科の特徴をもっとも端緒に表していると感じました。

 

朝9時。駐機場にはすでに何機ものTH-480Bが並び、離陸に備えています。
この練習用ヘリは教育用に使用しているOH-6Dの後継機として調達され、2014年4月から運用開始となりました。
迷彩やオリーブといった陸自カラーに塗られていないのは、単純に塗装代節約のためという説がもっとも大きいようです。確かに作戦で運用されることがない機体ならば、カモフラージュする必要もありませんね。
機体に書かれた白い数字はすべて航空学校で使われていることを示し、ローター下部分に書かれた「S」または「SA」は明野の航空学校、という意味です。これが宇都宮ならSU、木更津ではSKとなります。

 

取材した日はソロ(単独飛行)2日目ということで、学生たちは隣に教官ではなく同期の学生を同乗させてのフライトです。これまで隣の座席で指導してくれていた教官はいません。
駐機場の隅でじっと見守っている教官は、操縦桿を握っている学生よりも緊張しているかもしれません。

 

飛行前、天候や航空機の状況等の認識統一するため全員でブリーフィングを行ないます。
続いて担当教官と事前ブリーフィングを行ない、実施する課目の確認やどのような着眼を持って訓練に望むのかといった点の認識を統一します。
駐機場ではすぐに搭乗するのではなく、航空機の飛行前点検を行なってからの離陸となります。また、各種訓練を行なう際にはシミュレーターでの模擬訓練も行なっています。

 

学生たちの操縦する練習機が1機、また1機と離陸していきます。低空でのホバリング中にややテールが振れる機体もあり、学生が操縦席で状態を安定させようと、冷静さを保ちつつも必死であろうことが容易に想像できます。
その背後のスポットでちょうど教官が操っていたAD-64Dの鉄壁の安定感に比べ、いかにも心もとないのですが、それでもこうしてソロフライトにいたっているのですから、技術はしっかりと必要なレベルに達しているということです。
ちなみに、航空機が離陸するたびに整備員がスポットまで歩き地面を見渡しているのですが、これはボルトなどの落下物がないか確認するためです。
一度のフライトは約1時間、隣に座っていた学生に交代してまた1時間という順でフライトを繰り返します。

 

旧タワーそばには、総務部航空管理課救難消防班の消防車が待機しています。
いくつものスポットで同時に動きがある状況の中で、消防車で待機する隊員が特に注意するのは、離着陸するスポットと電源車のあるスポットだそうです。
この救難消防班には米国製の最新耐熱救難消防車が導入されています。水量は7600L、屋根とルーフにあるターレットからは走行しながら大容量の放水が可能、熱のある部分を確認できる赤外画像を撮影する車外カメラはリモートコントロールで、車内から操作できるという優れものです。
消火には水と泡剤、粉末を組み合わせて用い、まずターレットで火勢を抑えて人命救助、次いでハンドラインで残りの火を消します。
出番がないにこしたことがない一方で、学生が操縦する機体あり飛行実験隊あり、さらに陸自随一の離発着数とあって、消防車も定数3台と陸自の飛行場の中では多く、気を緩める暇など皆無です。隊員たちは真夏でも防火服に身を包み、地道な訓練を欠かしません。

 

 

 

 

(つづく)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(令和元年(西暦2019年)11月14日配信)

 





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