航空自衛隊ファントムの軌跡(3)

渡邉陽子さんのデビュー作

オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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航空自衛隊ファントムの軌跡(3)

ファントムは140機導入されたF−4Jのうち、90機がF−4EJ改に改修されています。
生産終了した1981年から、機体寿命延長と防空能力の向上・近代化を目的として6年の年月をかけて改修に着手。改修はアビオニクスが中心で、おもな内容は
@レーダー、FCS(火器管制システム)の近代化
A航法・通信能力の向上
B搭載ミサイルの機種増と近代化
C爆撃機能の向上
の4点です。

 

@についてはFCSレーダーをF−16用のAPG66(米・ウェスティングハウス社製、F−16A/Bで使用のAPG−66改造型)に換装し、ルックダウン(下方監視)能力を獲得しました。これは1976年のベレンコ中尉亡命事件において、F−4EJのルックダウン能力不足が露呈したことが背景にあります。また、F−15用のセントラルコンピュータやヘッドアップディスプレイなども装備し、各種情報の一元化、総合的処理能力が飛躍的に高まりました。

 

Aでは慣性航法装置をLN39(米・リットン社製)に更新し、航法計算機などを換装。通信機類も一新し、F−15Jとほぼ同じ能力となりました。

 

Bは、それまで搭載していた3種類の空対空ミサイルに加え、F−15が搭載する空対空ミサイルAIM−7F/9L、国産空対艦ミサイルASM−1も搭載できるように改修。これにより空対空能力が向上し、ミサイルによる対艦攻撃力が加わりました。

 

Cはセントラルコンピュータの搭載によって爆弾投下計算が素早くなり、対地支援戦闘時の命中精度が向上しました。

 

改修を受けたファントムは、かつてはあえて取り外した爆撃機能も取り戻し、マルチロール機として活躍してきました。
つまりぱっと見の「外側」からはあからさまな変化は少なくとも、「内側」の頭脳部分は第4世代の戦闘機と同様、もしくはそれに近い能力が付与されたことになります。21世紀になっても日本でファントムが現役の戦闘機として実任務に就くことができていたのは、このような改修と国内で調達できる部品、そして整備員たちによるプロフェッショナルな整備によるものなのです。

 

偵察機のRF−4Eは高性能カメラを搭載、災害地撮影などで力を発揮する偵察機です。RF−86Fの後継として選ばれ1972年度から調達、1975年から部隊配備。RF−86Fよりも速度、性能、航続性、安全性が向上しました。
ファントム偵察機の最大の利点は複座双発にあります。目視偵察は、RF−86Fでは操縦と偵察の両方をひとりで担当していましたが、ファントムでは搭乗員ふたりで任務の分担ができるため、肉眼による確認の確実性が高まり操作にも余裕が生まれました。
装備面では航法器材がそろい、困難な地点標定が可能。カメラは機体のスピードに連動して写真が流れないようになっています。側方偵察レーダー、赤外線探査装置、低高度パノラマ・高高度パノラマ・前方フレームの3種のカメラによって、雨中でも夜間でも偵察・撮影が可能です。
RF−86Fにはビューファインダーがなく、盲目撮影を勘と訓練でカバー、カメラは地上でプリセットしてから偵察飛行していました。そのため気象急変や日没間際の写真は露出不足という難点がありましたが、ファントムでは自動露出になりその心配はなくなりました。東日本大震災などでは被災地の航空写真を撮影、災害対策立案など民生にも役立ってきましたが……続きは次週で。

 

 

 

(つづく)

 

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(平成31年(西暦2019年)4月4日配信)

 





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