陸上自衛隊第14旅団協同転地演習(3)

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2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
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自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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陸上自衛隊第14旅団協同転地演習(3)

呉基地における車両搭載訓練は天候が危ぶまれていたのですが、当日は朝まで降っていた雨も上がり、日中は時には晴れ間が見えるようなこともありました。
ところがその後、呉市の天候は一変。「おおすみ」が出航後は大雨特別警報が発表され、広島県知事から災害派遣要請が出るほどの豪雨となるのです。そう、西日本に甚大な被害をもたらした「平成30年7月豪雨」です。
ちなみに私はカメラマンの車に便乗させてもらい現地に行ったのですが、往復とも名神や山陽の高速では局地的にかなり激しい雨が降りました。けれど帰宅した翌日には局地的どころの話ではなく山陽道が全線通行止めになってしまいましたから、1日ずれていたら大変な事態になっていたと思います。

 

揚陸先の静岡県沼津市も荒天が続いており、7日に揚陸作戦ができない可能性もありました(8日が予備日に当てられていました)。
幸い7日の揚陸訓練時には雨が降ることもなく、海はやや白波が立っていたもののLCACの運航は可能ということで、訓練は予定通り実施されました。
ただ、全車両の揚陸が終了し、各車両が国道へ展開する頃にはかなり強い雨が降っていたことを考えると、今回の14旅団は「肝心なところでは雨が降らない」という幸運に恵まれていたといえるかもしれません。
また余談ながら、呉から沼津までの道中はほとんど荒天だったはずなので、「おおすみ」は相当に揺れたはずです。海自の隊員にとっては日常茶飯事の揺れだったかもしれませんが、陸自の中には船酔いで苦しんだ隊員がいたかもしれません。というよりも、間違いなくいたことでしょう。

 

同時期に協同転地演習を実施している13旅団が展開した北海道は演習場環境に恵まれているため(中部方面隊のエリアには大規模の演習場が少ないのです)、大規模部隊で実動訓練を行なえたり、FH70の射撃訓練も行なえたりといった利点があります。
一方、14旅団の展開先はLCACによる揚陸訓練が本土で唯一行なえる貴重な海岸(傾斜が6度を超えない平坦な砂浜、かつ海中は急深等の条件があります)を擁する訓練場です。
2018年3月の陸自改編により、第14旅団には第15即応機動連隊が発足しました。南西諸島の離島防衛において、最初に展開する水陸機動団を増援するのが即応機動連隊であることを考えると、ここでの揚陸訓練はまさに現在の14旅団にふさわしい訓練場といえます。

 

ここで15即機連について少し触れておきます。
即応機動連隊とは、機動力と戦闘力を高めるため、従来の普通科連隊を改編して諸職種(普通科・特科・機甲科・高射特科など)をひとつのパッケージにまとめて即応力を高めた、これまでの陸自にはなかった新しい概念の部隊です。
昨年3月の陸自改編によって、8師団の第42普通科連隊と14旅団の第15普通科連隊が初の即応機動連隊となりました。
改編前の14旅団は15連隊、14特科隊、14戦車中隊等で編成されていましたが、改編後は旅団隷下に15即機連があり、機械化された連隊は本部管理中隊、3個普通科中隊、1個機動戦闘車隊、120mm重迫撃砲等を装備する1個火力支援中隊等で構成されています。
「おおすみ」に搭載されるのもLCACで揚陸するのも今回が初という16式機動戦闘車隊は、旅団にあった戦車に代わる装備品として、15・42即機連発足時に部隊配備されました。
装輪の装甲車に戦車砲を搭載し、高速道路を時速100kmで走行でき、軽量化により空自輸送機C2による空輸も可能、離島などの遠隔地にも迅速に展開できます。車体の上に搭載された105mm砲は、74式戦車と砲弾を共有できます。なお、74式戦車を扱っていた部隊が最新ハイテク車を運用することになります。さらに諸職種協同部隊になったことで、普通科・特科・機甲科そろっての訓練がやりやすくなるというメリットもあります。

 

 

 

(以下次号)

 

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(平成31年(西暦2019年)3月14日配信)

 





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