航空自衛隊 第1高射群(3)

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オリンピックと自衛隊

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2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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航空自衛隊 第1高射群(3)

今回は、取材時に第1高射群司令だった田中耕太1等空佐(当時)のインタビューを通して、第1高射群や高射部隊の役割などについてご紹介します。

 

まずは第1高射群の特色について。
「航空自衛隊には6つの高射群がありますが、第1高射群が所在する首都圏には、人口の約50%、経済産業の60〜70%が集中しています。そういうエリアの防空を担っている責任は極めて重く、日本の半分を守っているという気持ちです。また、特に定められているわけではないのですが、すべての高射群の中で何となく第1高射群が先任的な立場になっています。われわれはリーディング高射群であるという自負はありますね。航空自衛隊は10年ほど前まで、戦闘機と小射程のSAM(地対空ミサイル)を組み合わせて全般防空を行ってきました。しかし平成17年の法改正により、高射群には弾道ミサイル破壊措置という任務が付与されました。かつては防空といえば航空機による対領空侵犯への対処でしたが、現在は弾道ミサイルからわが国を守るのも防空の一貫です」

 

戦闘機との連携、そして陸自の高射特科部隊との連携はどうなっているのでしょう。これ、秘ではないものの記事としてはなかなか出てこないレアな内容ですので必読です!
「戦闘機の場合、基本的にはDC(防空指令所。航空自衛隊の要撃管制部隊が担当)が統制しているので、ペトリオットと戦闘機が直接連携するというのは、非常事態でない限りありません。管轄しているエリアに入ってくるターゲットに最初はスクランブルで対応しますが、それをすり抜けた場合は戦闘機が追いかけるのか、あるいはSAMが対処するのかというのもDCが判断します。陸自との連携ですが、松戸駐屯地の第2高射特科群はわれわれと同じく首都圏の防空を担っており、中SAM(03式中距離地対空誘導弾)が配備されています。ターゲットに対してペトリオットを使うか中SAMを使うか、それもDCが判断して指示を出します。ですから高射特科部隊と共同訓練を行なうことはありますが、直接のやりとりというのは原則としてありません」
「ただ、最近はDCを介しての連携だけでは不十分なシーンも出てくるようになりました。ペトリオットと中SAMがカバーしている空域が重なるような場面が増えてきたのです。そういった場合、DCとしては少しでも早くターゲットを迎撃したいわけですから、中SAMより射程距離の長いペトリオットから使います。その結果、弾道ミサイルに対処できるのはペトリオットだけにも関わらず、実際に飛んで来た時には肝心のペトリオットの弾がないという恐れが出てきました。確かに中SAMを先に使うのはリスクがあるので、DCが統制するとどうしてもペトリオットから使うことになってしまうのです」
「そこで、これまでは高射特科部隊と『こっちの弾が少ないからそちらの中SAMに任せます』といった話をすることはなかったのですが、やはり直接話し合わないといけないということで、現在は第2高射群、高射学校、そしてわれわれで勉強会を始めたところです。そうして集まってみると、お互いこれだけ最新のミサイルを持っているのに直接データをやりとりできないとか、無線のツールもないとか、驚くような事実も出てきました。防空も時代を経て戦闘様相が変わってきているので、システムの連携や装備品の能力向上以外に、われわれ自身もその変化に適応しなければならないと思っています」

 

田中群司令の勤務方針は「強くあれ」。肉体的にも精神的にも強くあれという隊員への要望事項でもあります。
「1日1日確実に、着実に強くなっていかなければいけません。第1高射群は首都圏防空の最後の砦、いわばゴールキーパー。われわれが失点さえしなければ負けません。背後に5000万人の国民が控えていますからミスは許されない、決して負けるわけにはいかないのです」
われわれが失点さえしなければ負けない。シンプルな言葉ですが、これほど自衛隊の精強さを表している言葉はないと思います。

 

 

 

 

(以下次号)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(平成30年(西暦2018年)5月24日配信)

 





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