防衛大学校(12)

渡邉陽子さんのデビュー作

オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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防衛大学校(12)

防衛大学校のご紹介は今回が最終回です。最後は私が取材した当時の前防衛大学校長、五百旗頭真氏のコメントを一部抜粋してご紹介します。

 

防衛大学校は自衛隊のリーダーとなる幹部自衛官を育成する、日本で唯一の大学教育機関です。
もっとも特徴的なところは、陸海空3自衛隊の幹部となる学生を一緒に教育しているという点でしょう。陸海軍のライバル意識が強すぎたという過去の教訓から、「同じ釜の飯を食う仲間として育てよう」となったわけです。これはアメリカが「確かに望ましいことだけど日本にできるの?」と疑念を呈したほど難しい試みで、「防大教育は革命的すぎてあり得ない」とも言われました。しかし、今ではこのスタイルが他国から「日本モデル」として参考にされています。
また、平成18年からは外からの圧力ではなく3自衛隊の合意によって統合運用が始まりましたが、その背景には、やはり「お互いが異なる組織文化に染まろうが、もとは防大で一緒に学んだ」という連帯感があるのです。

 

本校教育の目的は「広い視野を持ち、科学的思考を養い、豊かな人間性を培うこと」。
軍事専門家である前に、人として尊敬されるような基盤・素養を作るということが大事だという考え方です。ですから、アジアの士官学校というのは1日も早く一人前の軍人にさせることを重要視している国が多いのですが、日本はそれに比べて非常にゆっくりと教育していきます。技術への理解や感覚を鍛えることに重点をおけば、技術の進化には対応できますから。この教育方針は他国からも高く評価され、受け入れ人数が制限されている留学生を「枠を増やしてもらえないか」と頼んでくる国もあるほどです。

 

在校生に求めることは2つあります。
ひとつは、「国民の安全の最後の拠りどころとして頑張らなくてはいけない」という覚悟を持って鍛錬してほしいということです。
もうひとつは、国民の負託を受けた政治の決定には、それがどんな決定であれ服するという意識です。プロフェッショナルリズムが浸透し、かつシビリアンコントロールが徹底されている部隊であれば、国民が共感を持てるはずですから。

 

防衛大学校の厳しい教育は、現代の教育と相反する立場にあります。
防大も、一時は8人部屋から4人部屋へ、さらには2人部屋にまでして、個人の自由を尊重する方向へ進みかけました。ところが2人部屋の時代は退学者が多く、規律も乱れがちになったのです。そこで自由と規律のバランスに配慮しつつ、現在は再び8人部屋に戻しました。世間がどんどん柔らかな教育に進んでいく時代に逆行するような動きでしたが、最近になってゆとり教育の歪みがクローズアップされていますよね。防大は一足早く気づいて立て直したということではないでしょうか。

 

防衛大学校に入校を考えている方には、まずは楽ではないことを承知していただきたい。通常の大学よりもはるかに忙しく厳しい日々が待っています。慣れない団体生活、勉強に加えて毎週の訓練に季節ごとの集中的な訓練もあります。さらに自主的なクラブ活動と言いつつも実際は全員が何らかの運動部に入らなければいけない。
しかしこれを「得がたい経験」と捉えるのも悪くないと思います。自由で安閑としていられる時代に勉強の面でも肉体的にも自分を訓練し、精神的に鍛えられた大きな自分を形成したいと思われる方は、ぜひチャレンジしてもらいたいですね。

 

 

(了)

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(平成29年(西暦2017年)11月16日配信)

 





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