与那国駐屯地と沿岸監視隊(8)

渡邉陽子さんのデビュー作

オリンピックと自衛隊

1964東京五輪は、自衛隊の支援なしに成功しなかった!
2020東京五輪も、自衛隊は同じ役割を求められることになる
知られざる自衛隊の苦難と栄光の歴史が、ここに明らかに!!
オリンピックに熱い思いを抱く、すべての人に捧げます。

自衛隊家族会発行「おやばと」、「隊友」160715号、 「月刊モデルグラフィックス」2016/8号「月刊丸」2016/8号160712「防人の道 NEXT」「歴史群像」8月号(学研)160701 桜林美佐の国防ニュース最前線、「月刊世界の艦船」2016/9号、160809 政治学者・岩田温の備忘録 で取り上げられました。





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与那国駐屯地と沿岸監視隊(8)

今年の4月23日、与那国駐屯地と沿岸監視隊創設1周年の記念式典が同駐屯地で行なわれました。小林鷹之政務官はあいさつで「警戒監視がわが国の情報の優越を確保し、各種事態の発生を抑止することに大きく寄与している」と述べています。
また、八重山毎日新聞の記事によれば、沖縄県が今年3月に発表した2014年度の「市町村民所得」は、沖縄本島北・中・南部と那覇、宮古、八重山で分けた地域別1人当たりの平均所得で、八重山が前年度から2万8000円(1.3%)増の220万5000円と、那覇の248万5000円に次いで2番目に高い所得となったそうです。
市町村別ひとり当たりの平均所得は、同年度から駐屯地建設工事が始まった与那国町が270万2000円で前年度より12万1000円の大幅増。増加率36.2%と全市町村の中でもっとも高い伸び率を示したとのことです。石垣市は209万5000円(同3万6000円増)、竹富町は213万6000円(同9万円減)であることを見ても、与那国島がいかに大幅な所得アップだったかがわかります。
企業所得も含まれるため個人の収入額とは異なりますが、こういった形で示される「駐屯地効果」は、これから駐屯地が建設される石垣島などの住民にも少なからず影響を与えるでしょう。

 

さて、ここからは先週に続き、南西諸島におけるおもな自衛隊配備状況の紹介をします。
石垣島は平成27年5月、宮古島同様、副大臣より石垣市長に対し「重要な候補地の1つである」旨説明、11月に石垣島中央に位置する平得大俣の東側にある市有地及びその周辺を候補地として部隊配置を申し入れました。
28年6月には、石垣市議会本会議において石垣島への陸自配備計画を求める請願が不採決となる一方(理由は不明ですが反対派の中には「海自の基地ならいい」という声もあったそうです)、陸自配備計画中止を求める請願も不採択となります。混沌とした状態が続き部隊配置の計画への影響が懸念されましたが、3カ月後の9月には一転して自衛隊配備を求める決議が石垣市議会本会議で可決されました。さらに12月には石垣市長が陸自の部隊配備受け入れを表明、状況は一気に進みました。

 

このような南西諸島における新たな陸自部隊の配備は、すべて防衛力の空白域を是正するためです。
中期防では島嶼部に対する攻撃への対応として
@常続監視体制の整備
A航空優勢の獲得・維持
B海上優勢の獲得・維持
C迅速な展開・対処能力の向上
D指揮統制・情報通信体制
の整備を挙げています。これらの項目に対する具体的な計画は次のようになっています。

 

@与那国島への沿岸監視部隊配備、警戒航空部隊に1個飛行隊を新編し、那覇基地に配備、移動式警戒管制レーダーの展開基盤を南西地域の島嶼部に整備
A戦闘機(F−35A)の着実な整備(28機)、戦闘機(F−15)の近代化改修(26機)、新たな空中給油・輸送機の導入(3機)
Bイージス艦の増勢(2隻)、新たな護衛艦の導入(2隻)、哨戒ヘリコプター(SH−60K)の着実な整備(23機)、地対艦誘導弾の着実な整備
Cティルトローター機の導入(17機)、輸送機(C−2)の着実な整備(10機)、輸送艦の改修(水陸両用車やティルトローター機も運用)、水陸両用作戦等における指揮統制・大規模輸送・航空運用能力を兼ね備えた多機能艦艇のあり方についての検討、初動を担任する警備部隊の新規配備による南西地域所在部隊の増強、水陸両用作戦専門部隊として水陸機動団を新設。さらに2個師団及び2個旅団について高い機動力や警戒監視能力を備え、機動運用を基本とする2個機動師団および2個機動旅団に改編。この機動運用を基本とする作戦基本部隊に航空機等での輸送に適した機動戦闘車を導入し、各種事態に即応する即応機動連隊を新編
D各自衛隊の主要司令部に所要の陸・海・空の自衛官を相互に配置、自衛隊専用回線の与那国島への延伸及び那覇基地に移動式多重通信装置を新たに配備、各自衛隊間のデータリンク機能の充実

 

これらの計画は逐次実施されています。
陸自は陸自創設以来の大規模な改編となるため、新編・改編された部隊がいかに運用されその能力を発揮できるかが注目されます。
また、南西方面防衛に不可欠な統合運用についても現状以上のさらなる連携が不可欠です。
中国の海洋進出にわが国の安全がこれ以上脅かされることのないよう、地域住民の理解と協力をあおぎつつ、空白地帯だった南西地域の防衛力整備を進めていくことが望まれます。

 

(了)

 

 

 

(わたなべ・ようこ)

 

 

 

 

(平成29年(西暦2017年)4月27日配信)

 

読者より

与那国島駐屯地情報取材 御苦労様でした。
情報収集力の欠如が太平洋戦争の敗因の一つと言われています。又 近年ますますスクランブル回数が増加の由 中国の海洋進出で。
自衛隊の方々の奮闘並びに貴女の御活躍を期待しています。
(Y)

 

なかなか世に出にくい自衛隊の陰で汗を流す姿を今後もご紹介できればと思っています。メッセージありがとうございます。今後も励みます。(渡邉)

 

 





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