"夏休みおススメのスペイン語学習法"-歌と映画で楽しむ-

 いよいよお盆ですね。著者の母校の京都外国語大学の付属高校である京都外大西高
校は、明日、甲子園で新潟の高校と対戦します。応援に行こうと思います。
 日本のお盆休み・・・特別なお盆行事(初盆とか)がなかったら、”大阪のおっさ
ん”なら・・・朝は寝転んでテレビで高校野球観戦、昼は素麺でも食って、昼ビール
飲んで高校野球観戦を夕方まで・・・そして銭湯へ行って、帰ってきてビール飲んで
夕食はプロ野球を観戦しながら食べて・・・また、ビール飲んで・・・といったとこ
ろでしょうか。

 ”戦後日本人”は、リラックスするのが不得手とか・・・これが「戦い」とかに
着目するならば、休養や補給を軽視しがちということで、現場での我慢度が評価され
る・・・しまいに溜まり溜まって”ガン”になってしまいそうな感じがします。長く
戦うためには、それこそ戦略的に考えるのなら、リラックスとは良く戦うための必須
事項であります。
 このような如何にリラックス・・・のお盆休みですが・・・そういう時にスペイン
語を効率良く楽しく学びたい・・・そのためには?
 最も手軽なのは、スペイン語の歌を全曲覚えてしまいカラオケで歌えるようにする
ことです。ややこしそうな冠詞、名詞、形容詞の性・数の一致とか、動詞の活用(特
に不規則動詞のマスターには効果抜群!)にはとても効果があります。また、みんな
でカラオケに行った際に歌えることで何かが起こるかも知れません!(特に婚活中の
方など・・・)
 あくまで「肩の力を抜いて、しこらない(=思凝:しこりの当て字です。よく考え
てみてください。)」でやりましょう。
 著者も、何曲かスペイン語の歌を覚えて、検定試験や定期試験などで解答の際、
助かったことがありました。
 ひとまず、一例として郷ひろみが「悲しみの黒い瞳」というタイトルで歌い、日本
でもヒットしたフリオ・イグレシアスの「黒い瞳のナタリー」という曲(原曲はロシ
ア民謡です)をおススメいたします。
歌の動画:http://www.youtube.com/watch?v=b6w_NokhlgY&feature=related 
カラオケ:http://www.youtube.com/watch?v=6wGzbxOsTWs&feature=related 
歌の歌詞:(1)http://lyric.kget.jp/lyric/ww/ty/p/ (歌詞コピー用)
 (2)http://alic152.blog123.fc2.com/blog-entry-493.html (発音用)
次のア)~ク)の手順でマスターしてください:
ア)動画の歌を何回か聞いて曲を覚える(無意識で結構!)
イ)歌の歌詞(1)をプリントアウトして、そして、”行”ごとに発音する
ウ)歌詞を見ながら、動画での歌を何回も聞く
エ)歌の歌詞(2)をプリントアウトして、歌詞と文字の対応をチェック
オ)動画での歌を何回も聞く(スペイン語に意識して!)
カ)次に、一緒に歌の動画に合わせて歌詞を見ながらシャドーイング(フリオ・イ
  グレシアスの歌声に合わせてあとを追っかける・・・要するにデュエットすれ
  ばよいのです)を何回もする
キ)最終段階として、カラオケの動画に合わせて文字を追って歌ってみる
ク)実際に郷ひろみの「黒い瞳のナタリー」でもスペイン語でやってみる
 興味があれば・・・辞書で単語の意味を調べるとスペイン語の勉強にもなります。
 そして、全部マスターしたら、カラオケでスペイン語コーナーがありますから、
そこで探すなり、郷ひろみのレパートリーの中で「黒い瞳のナタリー」を選び、スペ
イン語で歌うのです!
 次に・・・
 映画では、よくカタコトのスペイン語が出てくるのでおなじみなのは、『ターミネー
ター2』でしょう。”Hasta la vista, Baby”. (“地獄で会おうぜ、ベイビー”=
“また、遭う日まで”)というセリフは、”Adios”(さようなら)と並んで、もう二度
と遭わないとか、次に遭うには遠い時間の経過を要する場合に使われる表現です。
※別れの言葉でとくに有名なのは、ユリウス・カエサルが言ったそう(ブルータスが
言ったとも・・・)ですが、「人は一日の終わりを知るも・・・終わらぬうちにそれが
終わると決める事なし。再び会えし時は笑みをかわし、会えぬ時は今を良き別れとしよ
う」というのがあります。これは『地獄の七人』(1983)というベトナムで捕虜になっ
たまま生きているのに、行方不明で済まされている息子を救出するという映画があり、
この中で奪還行動を起こす前のセリフで出てきます。
 ここで英語、スペイン語、ドイツ語と聞けて、軍事史(武器)やラテンアメリカ、
特にメキシコと米国の関係、その伏線として・・・第一次世界大戦の米国参戦理由と
情報戦では「ゾルゲ事件」と並んで有名な「ツィンマーマン事件(チンメルマン事
件)」、ほぼ同時代のドイツ軍軍事顧問のラテンアメリカでの活動などを検索して
から・・・見るととても興味深い作品があります。
 それは・・・以前にも紹介した作品ではありますが・・・サム・ペキンパー監督の
『ワイルド・バンチ』です!
 この作品に登場するメキシコ軍(マパッチ将軍指揮下の政府軍ですが、実態は”軍
閥”に近い)は、全てスペイン語のセリフで、ドイツ軍の軍事顧問は、ドイツ語で話し
ます。作品中、”ヤンキー”に相当する”GIRNGO”という呼び方が聞き取れたり、対格
人称代名詞のおさらいのような”Matalo.”(「そいつを殺れ」)という表現が聞き取れ
ることでありましょう。
 最後の約5分ぐらいですが、銃撃戦は、初めて見ると約20分に感じるといわれる
くらい迫力のあるものです。
 また、同じペキンパー監督の『ガルシアの首』という映画もメキシコを舞台として
いるところからスペイン語が使用されており、こちらもおススメします!
(※しかし、何と言ってもこの監督は、『戦争のはらわた』で最も固定フアンが多い
と思います。最近、価格もお手頃なDVD版が新たに発売されていますので、コレクショ
ンしてしまいましょう!この映画は、立場を利用して、部下の弱みを握り、他人の功績
を横取りして、鉄十字勲章をゲットするため、デッチ上げの上申をさせ、それに協力し
なかった小隊長を部隊ごと敵の攻撃を知りつつ撤退命令の出ている陣地に置き去りに
してしまう・・・あたりなど、「いろんな組織」でも見られる面白い現象が出てきま
す。最後の方ですが、短機関銃で弾倉が空っぽになるまで自分たちをハメた”茶坊主
野郎”を射殺するシーンとか、見ているだけでも気分がスッキリします。特にラスト
シーンは、ズバリ”戦う男の映画!”ということで感動の涙が溢れてきますよ!)
 スペイン語講座で文法のロジカル面を押さえたら・・・カラオケやDVDで非ロジカル
な面でもスペイン語と接する・・・そして、毎日接する・・・接する時間が定期的に
なると・・・それが習慣となり、板についてくることになるのです。
 兵法の基礎である、「習慣づくり」を”スペイン語の学習”を通じて行う一つの
手段です。
 一度、やってみましょう。実践あるのみです!