自衛隊をとりまく不条理

2019年2月6日

観閲式における単縦陣From:ヨーソロ
自衛隊の活動に関して毎回法律を作ることの問題点には、根の深いものがありますね。
自衛隊は軍隊でない、という議論の論拠の一つに「法律で許可された範囲で活動している」というのがあります。
「法体系が機能しているなかでの活動は警察機能であって軍隊のそれではない。軍隊の活動は基本的に青天井であって、最高指揮官の意志と確立された国際条約のみが規制枠である。」というものです。
現在、自衛隊を取りまく「不条理」はこれに起因しています。
法制的には軍隊でないのに、機能的には軍隊相当の武力と自己完結性を有するために列国軍隊同様の行為を求められるからです。
これは求める方が悪いのではなく、権限を与えない国内政治が悪いのだと私は考えます。
でも憲法改正は敷居が高いですね。我が国では律令、式目、諸法度の昔から国の基本法に相当するものに問題が出た場合、これを改正することなく棚上げして現実的に対処し、周囲もそれに目をつむる、という智恵があったように思います。
憲法も既に数々の基本法なるもので外堀を埋められていますね。そして安全保障についても北鮮がらみで問題が顕在化した途端、基本法もどきの制定の動きが出始めました。
私としてはこれが本当の有事に間に合うことを祈るばかりです。