今週の「ウクライナ情報戦争(19) 」樋口敬祐(元防衛省情報本部主任分析官)は?

記事前半部では、大東亜戦争時にわが国が使用した「風船爆弾」と、最近話題になった中共の「気球兵器」を比較してインテリジェンス的考察が加えられました。太平洋を渡った「気球兵器」を歴史の縦軸から考察する内容は、長さのわりに内容が濃密で、示唆も多く得らるないようでした。後半では、過去の紛争や戦争で行われた宣伝戦の実例を取り上げ、ボスニア・ヘルツェゴビナでPR会社が戦争をマーケティングすることで正当化された例や、イラク戦争での「ナイラの証言」「油まみれの水鳥」などが紹介され、現代情報史のおさらい、と言って差し支えない内容でした。