【第42講】 スペイン語文法入門―兵法的外国語学習への誘い―(その20)

2019年2月6日

孫子塾副塾長・孫子塾関西支部長
同志社大学/京都外国語大学・スペイン語非常勤講師
米田 富彦
http://espania.okigunnji.com/2008/06/post-1.html
あけましておめでとうございます!
京都外国語大学での「応用スペイン語」(火曜日・5講時。16:30~18:10)
ではスペイン語で書かれた孫子、クラウゼビッツ、宮本武蔵などをはじめ、
スペインの戦略研究家による兵法、戦略、情報関係の原典講読を通じた”多次
元的(これぞ本当の外国語学部の)”授業が開講予定です。兵法、戦略、情報、
地政学、地域研究(欧州、中南米)、自己啓発、人材育成(企業向け)、マネ
ジメント、危機管理、安全などに興味のある方には朗報です。特に、危機管理
や安全関連については、関西大学の新設学部よりも面白い中身ですよ!
詳細は、次回にお知らせいたします!

いよいよ寅年が始まりました。”寅”は、十二支の内の一つですが、動物の虎
(スペイン語はel tigre。学名が”panthera tigris” パンテーラ・ティグリ
ス。何となく昔のドイツ軍戦車の名称が二つならんでいるような印象です)が
寅の意味するところに割り当てられています。
みなさんにとって、本年がトラ・トラ・トラ(我奇襲ニ成功セリ)というよう
な痛快な年になりますように!
虎は、実際に飼育員の方に聞いたことがありますが、二匹で行動し、一匹が前
方正面で威圧して今にも襲いかかろうとしていると(正攻法)、知らない間に、
音を立てずにもう一匹が背後に忍び寄り、不意打ちを仕掛けて来る(奇襲)の
で、餌をやるときには気を付けないと自分が餌になってしまうということです。
「虎の獲物を取るや正と奇の合一」・・・まさにシステムであり、兵法、戦略
のシンボルとなっていますね。
このような虎ですが・・・もし、虎の集団ができたら・・・面白いですね。
もし、自分が虎ではなかったら、どうすればよいのか・・・自分が虎でなかっ
たら虎になればよいのです。虎の成り方には、本講座を活用されること、そし
て、孫子塾・通信講座( http://sonshi.jp/houhan.html )がありますよ!
そろそろ、みなさんもお互いに横のパイプを構築して”虎の集団”になりませ
んか?今年は、このような痛快なことも考えています。
筆者の田舎でもある南紀白浜( http://www.nanki-shirahama.com/index.html
にアドベンチャーワールド( http://aws-s.com/index2.html )というテーマ
パークがありますが、ここは、オプションで肉食系動物の生の餌やりとか檻の
見学(直接チーターーとかをなでたりすることはできませんが間近で見ること
ができます)のコースがあります。猛獣とはよく言ったもので、雰囲気とか
“目”が草食系とは全く違います。
南紀白浜と言えば・・・”君”をないがしろにして思い上がった”臣”の分際
の蘇我氏を征伐し、行政を改革した中大兄皇子や斎明天皇が行幸された「崎の
湯」が有名です。ここは有間皇子でも有名ですが、インテリジェンスの面では
学習するべき良い実例にもなっていますので、インターネットで検索して知識
を得てから、ここの温泉を飲みそして浸かってみるのも良いでしょう。飲む&
浸かるの両面から効き目がありますよ!露天風呂で日焼けしますので注意して
ください。
(42)スペイン語文法入門―兵法的外国語学習への誘い―(その21)
ようやく動詞の活用に突入しました。前回と今回が今後続くスペイン語の習得
を左右するものとなっているのです。
要するに、みなさんは、スペイン語文法のミッドウエー海戦をやっていると
思ってください!ここで虎の子の空母を全て失うか、敵の空母を全て撃沈する
か・・・という運命の分かれ道です!
先ずは、前回の復習ですが、スペイン語動詞の活用とは:
√語根+活用語尾
という原則から成り立っていることを学んできています。ここをしっかりと
身につけるだけで後がとても楽になります!
☆”hablar”の直説法・現在の活用を思い出しましょう!
hablo √habl- +-o     私は話す
hablas √habl- +-as     君は話す
habla √habl- +-a     彼は話す
hablamos √habl- +-amos   我々は話す
habla’is √habl- +-a’is    君たちは話す
hablan √habl- +-an   彼らは話す
よーく活用語尾の部分を見てください!
私は・・・-o
君は・・・-as
彼は・・・-a
我々は・・・-amos
君達は・・・-a’is
彼らは・・・-an
となっていますね。
もっと、よーく見ると・・・
私は・・・の”-o”以外の「人称・数」ですが、とりあえず、次のような形が
連続していることを確認してください!
√語根 + -a- +”x”
そして、この”x”の部分が重要なのです。即ち:
君は・・・なら、√語根 + -a- + ”-s”・・・hablas
彼は・・・なら、√語根 + -a- + ”-ゼロ語尾”(※)・・・habla
我々は・・・なら、√語根 + -a- + ”-mos”・・・hablamos
君達は・・・なら、√語根 + -a- + ”-is”・・・habla’is
彼らは・・・なら、√語根 + -a- + ”-n”・・・hablan
(※語尾に何も来ない=無語尾のことを”ゼロ語尾”と言い、ゼロの語尾が
付け加わっている・・・と考えるのです!印欧語を学ぶ際のコツと思っておい
てください。)
この√語根の次に来る”母音”のことを「テーマ(語幹)母音」と言います。
テーマ(語幹)の後ろに来る語尾があります。
それぞれ、人称ごとに違い(-sとか、-mosとか・・・)ます。
これを「人称語尾」と言います。
☆動詞の活用とは:
√語根+テーマ(語幹)+人称語尾
という「構造」になっており、法・時制・相という動詞のカテゴリーの種類に
従い「体系」を構成しているのです。
(今、習っているのは、直説法・現在ですが、他に、直説法・完了過去とか
接続法・過去とか、いろいろな種類があり、それぞれが活用語尾によって表さ
れる訳です。)
今回は、前回に習った-ar動詞の他に、-er動詞、-ir動詞の残り二つを学んで
いきましょう。
1)comer ”食べる”(-er動詞 エール動詞)の活用
 公式⇒√語根(com-)+テーマ(”-e-“)+人称語尾
私は・・・com- + -o・・・como
君は・・・com- + -es・・・comes
彼は・・・com- + -e・・・come
我々は・・・com- + -emos・・・comemos
君達は・・・com- + -e’is・・・come’is
彼らは・・・com- + -en・・・comen
ドリル-1)次の動詞の活用を練習しましょう。(ヒント⇒括弧内は語根です!)
aprender (aprend-) (~を習う)
leer(le-) (~を読む)
comprender(comprend-) (~を理解する)
beber(beb-) (~を飲む)
vender(vend-) (~を買う)
2)vivir ”生きる”(-ir イール動詞)の活用 (*のところに注意)
 公式⇒√語根(viv-)+テーマ(”-e-“/”-i”の二種類)+人称語尾
私は・・・viv- + -o・・・vivo
君は・・・viv- + -es・・・vives
彼は・・・viv- + -e・・・vive
*我々は・・・viv- + -imos・・・vivimos
*君達は・・・viv- + -i’s・・・vivi’s (viv-+-ii’sの省略で-i’s)
彼らは・・・viv- + -en・・・viven
“-ir”で終わるイール動詞は、いささか変則的ですが、今後、習う不規則動詞
(嫌な感じがしますが、本講座では覚えやすい解説をしますので、楽しみにし
ておいてください!)の中にも最大多数派を構成しているものです。
ドリル-2)次の動詞の活用を練習しましょう。(ヒント⇒括弧内は語根です!)
subir (sub-) (登る、上がる)
batir(bat-) (~を打つ・叩く) batir en brecha 突破口を開く
rendir(rend-) (~を屈服させる・降伏させる)
persuadir(persuad-) persuadir de~(~を納得させる)
permitir(permit-) (~を許す)
☆ドリル-3:作文練習
1)主語+動詞(英語の五文型で出てくる”S+V”ですね)
例)Yo subo en ascensor. (私はエレベーターで上がる)
※en ~で、ascensor(男性名詞) エレベーター
⇒「君はエレベーターで上がる」から各人称にあわせて作文してみましょう。
2)主語+動詞+目的語(S+V+O)
詳しくは、主語+動詞(他動詞:~ヲの要る動詞)+名詞(対格=~ヲのつい
ている名詞)ということです。
例-1)Yo hablo espan~ol. (私は、スペイン語を話します)
⇒「君はスペイン語を話す」から各人称にあわせて作文してみましょう。
⇒置き換え練習
“スペイン語を”の部分を:france’s(フランス語),alema’n(ドイツ語),
ingle’s(英語), japone’s(日本語), portugue’s(ポルトガル語),
italiano(イタリア語), ruso(ロシア語), polaco(ポーランド語),
lati’n(ラテン語), griego(ギリシア語), chino(中国語), coreano
(朝鮮語)に置き換えて、各人称ごとに活用の練習をしましょう。
例-2)Yo compro la pistola. (私は、ピストルを買う)
※買う(comprar)(語根は compr- です)
⇒「君はピストルを買う」から各人称にあわせて作文してみましょう。
⇒置き換え練習
“ピストルを”の部分を:la ametralladora pesada (重機関銃を)
la ametralladora ligera (軽機関銃を) las granadas(手榴弾を・複数)
el fusil(ライフル銃を)に置き換えて、各人称ごとに活用の練習をしましょう。
結構、具体的な表現ができるようになってきました。
動詞の活用の初歩を誤ると、それがスペイン語学習の失敗につながるのです!
ゆっくり、確実に・・・をモットーとして、しつこく、いつもよりも多い目に
練習をしましょう。
(つづく)