180117配信【驚くほどよくわかる防衛論(13)】 市川文一(元陸将補)

もくじ
□はじめに
▼日本における集団的自衛権の議論がわかりにくい理由
▼日本がアメリカに対して必要な集団的自衛権行使とは何か?
▼驚くほどよくわかる防衛論の総括
【発行人エンリケの一言】
今日の記事の冒頭には、
<勝者が敗者を裁き、勝者が正義であり、敗者は悪であると歴史を
ねつ造することは、日本も含めた、世界各国で行なわれているこ
とです。>
との一文があります。こういう意識を日本人は持った方がいいと
思います。大東亜戦争敗戦後のわが国で行われたことは、古今東
西どこにでもあったことで、わが国だけが悲劇の主人公という見
方に私は与しません。
日下公人先生も同様のことをおっしゃってますが、
わが国を攻撃する情報戦を仕掛けられたら、立ち向かって徹底的に
戦えばいいのです。わが国を弱体化しようとしている外国に寸託し
て、立ち向かう恐怖から逃げ、逃げていることを隠そうとして言い
訳に終始して現在に至る戦後日本のヘタレさ、ここに最大の問題が
あるのです。
多くの国は戦争に負けた後、わが国と同じようなことをされてい
ますが、わが国ほど国家の質が地に落ちてしまった例はないと思
います。
歴史から学ぶ習慣を持つ国々は、戦争に慣れている、負けることに
慣れている、だから負け犬にならないんです。
本文でも、
市川さんのきょうの文に接し、共感するところ大きかったです。
・戦争学の真剣な研究がわが国朝野で行われていない。
・わが国における防衛や安保言論は、いつも極端な形でしか行わ
れない。(ex:「意思」や「細部」に議論が集中して収拾がつか
ない)
・軍事、防衛、安全保障に関して、基礎の基礎からの知識を得る
機会が圧倒的に不足しており、基礎の基礎の部分の知的土台が欠
落している。
わが国は全体主義独裁国家ではなく、階級社会でもありません。
国防を達成するための防衛政策を実現し、育んでいくのは我々一
般国民しかいません。勘違いしてはいけません。我々の意思を形
にするのが政治家です。
防衛や国際関係の基礎の基礎となる常識レベルのことだけは身に
つけておく必要が日本国民にはある、ということだけ、声を大に
してお伝えしておきます。
エンリケ