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米MDA長官、「北朝鮮はICBM開発を進めている」

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四月一日に行なわれた米上院軍事委員会の公聴会でミサイル防衛庁
(MDA:Missile Defense Agency)長官のオベリング空軍中将は

「北鮮は核弾頭搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めている」

ことを提出資料(*)を通じて明らかにしました。
資料では北鮮のみならずイランについても言及されています。

エッセンスは以下のとおりです。

1.北鮮は核弾頭搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を継続中で
ある。

1.二〇〇六年に北鮮は中距離弾道ミサイル「テポドン2号」と、短距離弾道
ミサイル六発の試射を行なった。このときテポドン2号は発射直後に落下し試
射は失敗しているが、これを受け同国技術者は弾道ミサイル技術進展のため十
分な知識を得た。

1.北鮮は現在数百基の展開可能な短・中距離弾道ミサイルを保有している。

1.北鮮は新型中距離弾道ミサイル、固形燃料式の短距離弾道ミサイルを開発
している(短距離ミサイルは二〇〇七年に試射された)

1.イランは数百基の中距離・短距離弾道ミサイルを保有する中東最大の弾道
ミサイル国家である。

1.ミサイル試射を通じ、イラン弾道ミサイル部隊は実戦・新戦術の演練が豊
富である

1.北鮮のミサイル技術の進展で特に注目されることは新型中距離・短距離弾
道ミサイルの「固形燃料」化である。これにより北鮮ミサイル部隊は、より機
動的に即応可能な運用ができるようになる。

1.北鮮ミサイル技術の進展は、同国の核兵器計画と絡み地域の同盟国および
在韓・在日米軍の頭痛の種となるであろう。


ミサイル防衛庁はミサイル防衛システムを早期配備するための環境整備を任務
とする機関です。


⇒同資料の中でオベリング中将は、シリアやイランの詳細事情や、車力にある
Xバンドレーダー(*)のわが方とのインターオペラビリティ(相互運用性:
効果的な相互支援を確保するための戦術・装備・兵站支援などに関する共通性・
互換性・両用性のこと)や、イスラエルのBMDシステムの進展に協力するこ
とが今後十年の脅威に有益であること、ロシアとBMDにおける技術協力に向
けた話し合いを進めていること、この一月に成功したASAT実験のことなど
にも言及しています。

ついでなので、二〇〇六年の北鮮ミサイル試射を整理しておきます。

六月:発射準備完成情報を米が衛星写真解析を通じて確認。わが国に通報。
両国は厳戒態勢に入り、以下の展開を実施しました。

1.わが国
わが空自の警戒監視レーダー「J/FPS-5」(在千葉県旭市・飯岡)及びわが海自
のイージスシステム搭載DDG(こんごう、ちょうかい)

1.米
早期警戒衛星、電子偵察機RC-135S(嘉手納基地)及びイージスシステム搭載DDG
(フィッツジェラルド、カーティス・ウィルバー、ジョン・S・マケイン)

六月十九日に小泉首相が記者会見を行い、発射した際は厳しい措置をとると明言。

七月五日:北鮮がミサイル七発を試射。

テポドン2号は三発目。北鮮北東部のムスダンリ(舞水端里)から発射され、
発射後四十秒でウラジオストク南方に落下。

弾道解析の結果、日米軍事当局はテポドンの照準点が7000キロ先のハワイ沖で
あり、ペイロードの覆いが外れ圧力がかかったためミサイルが破壊したと断定
しました。他の六発は北鮮南東部のキテリョン(旗対嶺)から発射されています。

【参考 コモ辞書 http://homepage3.nifty.com/OKOMO/ 】

(*)Xバンドレーダー
極東地域のミサイル発射に対応するためのレーダーで、米ミサイル要撃システ
ムの一環です。

ミサイルを識別する能力がとても高く、デコイ(おとり)識別が可能です。
種類には、海上配備型(海底油田掘削船を改造した半分沈んだ船などの浮きプ
ラットフォーム)、地上配備型、車載型などがあります。システムを動かす要
員は五十名程度です。

二〇〇五年二月の日米安全保障協議委員会(「2+2」)で、空自車力分屯基
地への配備が事実上確定し、二〇〇七年十月の日米安全保障協議委員会で正式
配備が決まったと伝えられました。

車力で展開しているのは移動式地上配備型で、極東地域から発射される
弾道ミサイルを追尾・判別し、その情報をアラスカのグリーリー駐屯地及びカ
リフォルニアのヴァンデンバーグ空軍基地で展開する地上配備要撃ミサイルサ
イト10か所に伝送することが任務です。海上配備型はアリューシャン列島西端
に設置されているそうです。

レーダは世界最大のXバンド電子機械走査方式フェーズドアレイで分解能は
15センチ。大気圏外の弾道ミサイルを20分間以上追尾して、その軌道情報を
要撃ミサイル射撃指揮中枢に伝送し射撃管制を行なうそうです。

ちなみに、わが空自の「J/FPS-5」は、BMD対処のために性能を向上させた警戒
管制レーダーです。テポドン2号試射のときは情報を府中の航空総隊司令部に
伝送し、ミサイル要撃の指揮をとる総隊司令官に伝えています。


(*)オベリング中将が議会に提出した資料
http://www.senate.gov/~armed_services/statemnt/2008/April/Obering%2004-01-08.pdf

その他参考
・Dallasnews.com
http://tinyurl.com/3r7kdq
・米ミサイル防衛庁
http://www.mda.mil/
・在韓米軍
http://www.usfk.mil/

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(投稿日:2008年4月 8日 20:28
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