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自衛隊、11年度メド「准将」新設へ・他国と階級そろえる

 自衛隊は2011年度をメドに新たな階級「准将」を新設する。国連平和維持活動(PKO)への参加や他国との防衛交流の増加を踏まえ、諸外国の軍隊と横並びにした方が活動が円滑に進むとの判断だ。大規模災害やテロ対応などの際、現場を統率するリーダーとなる「上級曹長」も創設する。

 階級見直しは任務の多様化に対応するとともに、隊員の士気向上につなげる狙い。かねて懸案だったが、防衛省への昇格を踏まえ、推進論が強まった。

(5/14 日経朝刊)
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このニュースは、わが自衛隊将官の悲願であった「階級インフレの補正」を実現する出来事であり、世界で通用する「本来あるべき階級」にわが自衛隊が復帰する第一歩でもあり、大変嬉しい限りです。

わが自衛隊の将官には将と将補の二つの階級しかありません。
しかし通常の国では、上から大将、中将、少将、准将と4つあるのが普通です。
(元帥は名誉職で階級ではありません)

ずいぶんアンバランスですよね。

ずいぶん前(2003年9月)、このことについてある方にお伺いしたことがあります。その際、現在のわが自衛隊将官クラスの階級が「歪んでいる」実態を知りました。

それが、一部報道でも報じられた「階級インフレ」です。
階級インフレというのは、実際の職種と軍服の星の数が国際常識から見て合っていないということです。具体的にいえば、国際慣例から見て★がひとつ多いことを意味します。

わが自衛隊の場合、陸海空で少しニュアンスは違いますが、陸の場合、将には少将から大将まで(★★~★★★★)含まれます。将補の実態は准将(★)に相当します。
海と空でも階級インフレは認められますが、度合の比較でいえば、陸が一番高いようです。

たとえば、師団長は★★の少将が世界の常識ですが、わが自衛隊では★★★です。
「帝国陸軍でも師団長は中将だった」という方がおられるでしょうが、実は、帝国陸軍の中将は★★なんです。

その昔、独軍や露軍の階級制度はつぎのとおりでした。
少将(★)、中将(★★)、大将(★★★)、上級大将(★★★★)。

帝国陸軍はドイツ流を取り入れましたので、師団長の中将は★★でした。

しかし戦後、警察予備隊発足の際に、
以下のような詐欺まがいの手段で階級が作られたといわれています。

「管区隊は旧軍の師団である」⇒「管区総監の階級は警察監である」⇒「警察監は旧軍の中将に相当する」⇒「米軍の中将は★★★である」⇒「管区総監は★★★である」⇒「師団長は中将なので★★★である」

この場合、
★★★をふたつ(管区総監と師団長で微妙に扱いが違う)に分けて扱っているのが悪辣ですね。ほんと、インチキです。
いかにもキャリア官僚がやりそうな悪辣な手口です。

そういえば、幕僚長だけ★★★★というのもわかりにくいです。

これは、故 源田実空将(帝国海軍出身。真珠湾攻撃時の参謀として有名)の渡米事件が発端です。
当時最高位だった★★★の制服を着て米軍トップと面会した際、相手が★★★★だったため、位負けしないようにとのことで、勝手に★の数を増やしたんです。その結果、わが自衛隊は幕長だけ★を増やすことになったんです。

いろいろ言い分はあるでしょうが、これは決定的によくなかったと思います。
その後、国内の官界に種々のチグハグを生み出したからです。
もっとも大きな弊害は、内局官僚が「自分たちは大将より格上だ」と誤解したことです。

これらのことは、階級を自ら貶める愚策でした。

ある退役将校の方は03年当時、

「自衛隊のすべての将官が、この愚策のせいで米軍から軽く見られているように、私は感じていました。他のすべての制度をすべて英米流にしたのですから、将官の階級制度も列国にあわせるべきでした。今ではドイツですら英米流に★は准将、陸軍総監も★★★の中将で、★★★★の大将はいません」

とおっしゃっていました。

階級を一ランク下げて・・というのはワイマール時代のドイツ軍や朝鮮戦争での韓国軍など歴史上よく見られます。例えば、通常准将が行なう旅団長職を大佐が行なうということですね。

こういうことをやった国々は、将来に備えて実力を蓄え、他日を期すという気概を持っていました。だからこそできたともいえますね。
戦後、わが国が将官の階級に対して行なってきたことは、まったくこれの正反対です。彼らが行なってきたのは、わが自衛隊から気概を奪うことだったのです。

ようやく、この愚策にケリがつきそうです。

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(投稿日:2007年5月15日 16:10
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