台湾問題

メルマガ登録・解除
軍事情報
読者登録規約
>> バックナンバーpowered by まぐまぐ!
 

「台湾問題」をひとことで言えば、中華人民共和国(中国)が台湾(中華民
国)を自国の一部であると主張していることから発生している国際問題のこ
とです。

明治の終わりに孫文の国民党による清朝打倒(辛亥革命)が成功して中華民
国が成立。中国では初の民主主義を国是とする統一政権ができました。その
後、反共主義者で孫文の後継者たる蒋介石が各地で共産党を弾圧したことな
どから、国民党と共産党は武装闘争を繰り広げることになります。(しかし、
日中戦争の間は共同して日本と戦いました。[共産党の軍は国民党・第八路
軍などに名前を変えました])戦後再び両者は対立し、国共内戦と呼ばれる
戦いを繰り広げましたが,結局共産党が勝利し国民党政府は台湾に逃れます。

台湾に逃れた国民党政府は「今は一時的に台湾省にいるが、中国本土はいま
だ国民党のものである」と主張し、一方の共産党政府は「全中国はいまや共
産党の支配下にある」と主張、台湾を「未解放地」として扱い、両者は中国
の成立後対立してきました。

その後、台湾は急速な経済発展を成し遂げ、中国から逃げてきた人(外省人)
でなく台湾で生まれ育った人(内省人)から初の総統になった李登輝氏のこ
ろから、台湾を中国本土とは別の国として独立させた方がよいという現実的
な考えが表面化しはじめ、現在の陳水騙総統などは公の場で、「中国は2つ
になったほうが良い」とまで言うようになりました(2国論)。(外省人と
内省人の関係については、「台湾論」小林よしのりや金美齢氏の著作などで
わかりやすく書かれています)

中国は共産党の統治能力を内外に示すためにも、絶対に台湾の独立を認めよ
うとしません。しかし、以前は長期戦略で対応できたこの問題を、いまや近
い将来に結論を出さねばならない状況に中国は追いつめられています。その
結果、「中国の一部である台湾が独立を口にするのは反乱に当たる」という
口実で、いつでも台湾を攻撃できるよう台湾海峡を挟んで兵力を集結させて
います。
いわゆる先進諸国は中国と国交を結んでいますが台湾とは結んでいません。
中国が台湾は自国の一部だから、台湾問題をとやかくいうことは内政干渉に
当たると主張しているからです。

したがって、台湾海峡付近は現在極めて危険な状況にあり、アメリカ第7艦
隊が常時監視していると聞きます。ここで有事がおきた場合、アメリカは間
違いなく紛争当事者になるでしょう。となると日本は中国から攻撃を受ける
可能性があります。アメリカ軍基地が日本国内にあるからです。
直接攻撃がないにせよ、アメリカ軍が攻撃されるのを目の前にして自衛隊が
何も手を貸さないという状態が起こった場合、日本は国際社会から見捨てら
れることとなります。その意味で「集団的自衛権」が現在クローズアップさ
れているという面があります。

ただ、私どもの見解では本格的戦争が起こる状況はまずないと見ています。
小規模なミサイル発射はあるかもしれませんが、本格的侵攻はまずありえま
せん。
中国という国は面子を異常に重んじる国であると同時に、きわめて政治的に
柔軟で実利を重視する国民性を持っています。「いま戦争しても自国に何の
メリットもない」という事実が明らか(国際制裁による経済封鎖)である限
り中国が無謀ともいえる軍事行動を冒す危険はないでしょう。

その背景にあるのが日米安保体制で、日米安保が強力に機能し、戦争が起こ
ればアメリカが出てくるという状況が存在する限り軍事的に中国は不利とい
う現実があります。(今回の米大統領選で共和党が勝ったのも中国にとって
は悪材料でしょう)
当面は経済分野で中台両国をつなぎとめ、経済面からの圧力で中国の政策変
化を待つというのがもっとも現実的な考え方だと思います。

これが、簡単な台湾問題の概要です。あくまで私どもの見解ですので、もし
かすると違っている部分や勘違いしている点があるかもしれませんが、大筋
は間違っていないと考えます。参考になさってください

【001224配信 メールマガジン「軍事情報」より】

ソーシャルブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 この記事をクリップ! この記事をイザ!ブックマークに登録する この記事をFC2ブックマークに登録する この記事をニフティクリップに登録する この記事をGoogle Bookmarksに登録する



(投稿日:2000年12月24日 20:54
台湾問題の関連記事 楽天市場ランキングで見る

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 台湾問題

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://okigunnji.com/mt/mt-tb.cgi/366



このページの先頭へ

メールマガジン「軍事情報」

 RSSリーダーで購読する

軍事情報のコンテンツ

 RSSリーダーで購読する