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通信技術と安全保障~IP一元化は21世紀のハートランドか?~

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 先日、続けてNTTの東西でIP電話の不通事故が発生した。
それもなかなか復旧出来ず、数日を要した。
 世間は「技術が発展しているのに何故、インターネット電話なのに何故繋がらなくなるの」と訝り、その最近流行の尊大な先行宣伝に怒った。

 通信事業の開放で、競争は激化し、
「走りながら考える」「問題が起こってから対処する」という、見切り発車が横行している。通信事業者としては、あるまじき姿だ。

 しかし、注目すべき事実はもう一つある。
それは、多くの法人顧客・利用者が、電話不通によって事業の継続に殆ど影響を受けなかったという事実だ。
つまり事業活動の通信は固定電話からメールや携帯電話に急激に移行・代替されているのだ。
最早、固定電話の不通事故よりも、メールや携帯電話のそれの方が社会に与える影響は、遙かに大きい時代になったと言えるだろう。

 一方、固定電話、FAX、携帯電話、メールといった通信手段が多種あるなかで、情報形態と通信方法は、デジタルとIP(インターネット・プロトコール)に一元化する方向で、事業者は邁進している。早くアナログ・レガシーの衣を脱ぎ去りたいと言わんがばかりに。

 事業者としては、旧システムの維持費を無くし、新システムの投資に振り替えたい、と考えるのは競争者として当然な姿だろう。
しかし最悪の事態が起こり、IP通信に障害が生じた場合は、一気に日本全体が情断の事態となる。
「大丈夫、インターネットは核戦争に耐えうる通信システムだ」というかも知れない。しかしこの意味するところは、「核戦争になっても僅かな当事者が何とか繋がる」という意味であって、現在の様に「世界中の過半が利用していて不通事故が起こらない」という意味では全くない。

 従って、核戦争時にも通信出来るシステムとしてのインターネットは、最早幻想になってしまったのかも知れない。
軍は、皮肉にもインターネットが民需技術となってしまったために、新たな有事用の通信方法を検討しなければならなくなってしまったのではないだろうか?

それが開発確立されるまでは、民間とは違い、レガシー・システムを維持していかねばならないだろう。

 私は通信には素人なので、これは無知の推論なのかも知れないのだが。
 
 しかし人類の歴史は盾と矛の歴史。
この通信システムに障害を与える兵器や電子情報自体に攻撃を加える兵器が、研究・開発されているのは、やがて常識となるであろう。

 もしかしたら、21世紀は通信システム覇権の時代になるのかも知れない。
10年後には、インターネットに代わるシステムが開発され、あっという間に移行されるかも知れない。

 そのデジタルという情報形態でさえ、
人類最期のそれとならない可能性の方が大きいのかも知れない。

(高橋 光男)

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(投稿日:2006年11月18日 10:07
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