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「軍事図書情報の環境を変えよう」について思う事

公開日: : 最終更新日:2014/06/06 インテリジェンス, 日本の軍事情報, 読者の声 , , ,

20080323_0859_000.jpg神田神保町に・・堂という軍事専門の古書店がある。


高校から大学時代には、頻繁に訪れた。
私が入手した稀覯本の多くがこの店にあったものだ。
アレン・ダレスの「諜報の技術」などもこの店で震える手で、
その高価さから、清水の舞台から飛び降りる思いで買い求めた。
あれから四半世紀、その店を訪れる事はなかなか無くなったが、
昨年訪れた際には、正直愕然とさせられた。
まず、本が溢れている、良くない意味でだ。
素人目に見て、入りと出のバランスが崩れている事が解る。
次に値崩れが起きている。
私がこの店で入手した、四半世紀前の稀覯本が、床から平積みにされている。
手に取れば、私が四半世紀前に購入した金額の数分の一だ。
それは価値が薄れたのではなく、恐らくは持ち主の逝去でもって、
流通量が増えたのだ。
大学教授などを中心に、蔵書を図書館に寄贈する場合もある様だが、
基本的には本人の逝去によって、家族が個人のコレクションに造詣がない限り、
蔵書文化がなく、家屋寿命の短い近代の日本では、どんなに貴重な蔵書も、
散財されて、散在となる運命にある。
大宅壮一文庫の集合住宅の様なものがあれば良いと思うが、
これも欧米の様に寄付文化と税制があれば可能だろうか。
何れにしろ、この様な状況に至らしめているのは、
日本の「公情報資源管理哲学」の欠如である。
最近やっと、この事実が認識される様になって、
アーガイブ文化やアーキビストの養成も話題になったりしているが、
様々な挑戦は悉く私の知る限り、失敗したり尻切れトンボになっている。
「公情報資源管理哲学」が無いからだ。
そこで気になるのが、先日初会合が開かれた、
「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」の行方だ。
この会議の答申が、本棚整理法程度の内容になるのではないかと危惧している。
日本の公文書管理は、欧米や近隣の中国、韓国などからも遙かに遅れている。
更に言えば、その基準は信じがたい事に存在しないと言っても過言でない。
政府が公文書管理の新法を目指すのは、遅ればせながら良いニュースだ。
しかし、その「目的」(報道筋)は、最も肝心で大切なものが抜けているが故
に間違っている。
「公文書の作成から管理・保管まで一貫した手続き」を定め
「公文書を誤って廃棄・紛失するのを防ぐ」ではなく、
「公文書を行政情報資源と捉え、その作成様態・管理・再利用までの基準」を
定め、
「公文書の電子形態一元化によって、より公業務生産性の高い先進政府を目指
す」
となるべきだ。
実はこの事を行えていない先進国は、日本だけだ。
勿論この事を、日本の官僚は知っているはずだ。。
これを行えなければ民間から10年以上遅れるている
政府イントラネットなど絵空事だ。
昨年、ある日米情報セキュリティー関連のセミナー(小池防衛相も登壇)で、
ある省から参加した官僚は、
「我が省は、XML対応を完了した。米国の情報要求に耐えられるのは我々だけ」
と豪語していた。これは事実だ。この省が電子化にいち早く取り組んだからだ。
社会保険庁の遅態は、日本の行政の非効率・低生産性の象徴だ。
これは日本政府の正統性に拘わる程の危機だ。
21世紀対応可能な行政府が構築出来るか否かは、この5年で決まってしまう
だろう。
これに失敗すれば最早、まともな若者は行政に係わった仕事をしようなどと、
考えない。
そこは正にお化け屋敷になってしまうからだ。
(高橋光男)
参考
アメリカ連邦政府における情報資源管理政策-その様態と変容-
 関西大学出版部
巨大政府機関の変貌-初の民間出身者が挑んだアメリカ税務行政改革-
(財)大蔵財務協会
⇒おたよりありがとうございます。
先日不動産屋さんが、「ブロードバンドが使えるかどうかが部屋探しのポイン
トになってきている」と言ってました。
ブロードバンド環境のない安いホテルでなく、少し高くても、そういう環境が
整っているホテルを選ぶ人も多いです。
これからは、生まれたときから家にPCがある人ばかりになります。
上で紹介したような人ばかりになってゆくことでしょう。
職場のデジタル環境が劣悪。これは就職先として忌避する正当な理由になる
でしょうね。
主要なメディアは現在RSSを配信しています。ブログのほぼすべてがそうです。
RSSでも使われているのがXML形式です。すでに素人レベルのインフラになって
ます。米軍もRSS配信しているところが多いですよね。(というか知る限りす
べての主要サイトはしています)
また、古本屋の状況は、ご指摘の通り急激に悪い方向に変ってますね。
「情報情報」とかみつばしく言われる割には、その根幹をなす書籍の扱いが
あまりに粗略に過ぎると感じられてなりません。
これをお読みの方で、始末に困っている軍事系書籍があればご連絡ください。
(エンリケ)
————————————————————-
■軍事図書情報の環境を変えよう
<わが国の軍事図書情報の総合環境を、すこしでも改善するために、
広く皆様のお知恵をあつめたいものと念じております。>
(兵頭二十八さん)
⇒あなたのお知恵を、ぜひお寄せください。(エンリケ)

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