スペイン&ラテンアメリカ研究の「真実」

 あなたは、本講座で曲がりなりにもスペイン研究、ラテンアメリカ研究、それらを
統合してポルトガル語圏も含め、もっと大きな観点から考察を進めるイベリア研究と
いったことに実際に触れています。
 その考察力の基礎として、毎回、戦略、情報、兵法に関する基本思考や”ネタ”に
なる事柄を「自分で自分の脳を使って自分が思考し、行動して、結果を見て、次のステ
ージをクリアする」ように巻頭コラムを利用して支援展開をさせていただいているとこ
ろです。

 故に・・・将来、各個人でいろいろな資料を使ってスペインやラテンアメリカ、
そしてイベリア関係の事柄について、ハイレベルの考察が可能となるような基礎力の充
実を積極的に”謀って”います。その究極の目的とは、あなたが「システム」で問題の
対処が可能な人材となる・・・ことであります。
 世間一般では、スペインやラテンアメリカのことと言えば・・・最初にスペイン語が
わからなければ自分は”部外者”であるとか思ってみたり、スペイン語の知識が必須条
件であるとか決めつけていたりするものです。
 しかし・・・本当はそうではありません。
 スペイン語を知らなくてもスペインやラテンアメリカのことを知ることは十分に可能
です(他の言語や他の手段で)。しかし、本当は、スペイン語を知っておけば・・・
「情報」の観点からは、あなたは、とても有利な条件を獲得できるので・・・戦略や情
報、兵法に役立つような解説を込めた「スペイン語講座」を継続展開している訳です。
 ここらへんで・・・あなたは、次のスペインやラテンアメリカの研究といった事柄に
関する「真実」を知るべきです。
 スペインやラテンアメリカの研究というものは・・・本当は・・・全体から見れば、
ごく少数で限られた人たち(=大学の教授など)が自分たちで徒党を組んで垣根を作っ
てしまっている・・・のです。
 それは、他の学術団体や研究機関などとの外部接触を遮断していて・・・そうしてお
けば・・・その中に自分たちが居る以上、さしたる努力もなしに地位や名誉など生活そ
のものが安定する・・・これは当たり前ですが・・・このために「情報収集」や「実際
行動」については、とても熱心になってやっている・・・だけです。
 だから・・・他の人には良いことは教えない、言わない、やらない、そうして、敢え
て競争相手も増やさないようにしておくと・・・何時までも自分が権威として振る舞う
ことが可能です。とにかく内輪だけで盛り上げておく・・・ということです。
(実際には、スペインやラテンアメリカの研究で教授をやっています・・・と言ってみ
ても、15年以上も論文は書いたことがない、また、一般的な学術学会に加入しない
し、研究発表もしない・・・という信じられない話が多いものです。)
 このような基礎が出来上がっているところで・・・あなたも観察しているとスペイン
やらラテンアメリカやらに関係する”書籍”を見ていて、何となく”おかしい”と感じ
ることが多々出てくることについて、次の点が指摘できるでしょう。とにかく刺激と
反応のパヴロフの犬の条件反射というか、洗脳というか、それは・・・
「スペイン」や「ラテンアメリカ」と言ったら・・・とにかく「左翼モノ」なのです
ね。
 なにせ学生運動の時代には、スペイン語をやる人というのが「スペイン内戦」での
人民戦線に何かしらものすごい憧憬があった・・・また、キューバのカストロやチェ・
ゲバラあたりが尊敬する人物であった・・・ということで、「スペイン語をやっている
奴らは、その手の本をスペイン語で読んで感無量になっていた」とは、先輩の方から
聞いたことがあり、なるほどと思ったことがありました。
 それに・・・外国人講師にしても実際に本国に帰ると左翼活動家で本国に居られなく
なって日本に来ていた・・・(今はどうでしょうか?)とか言うことも聞いたことがあ
りました。
 そんな「世代」が・・・大学でスペイン語の世界を牛耳っていたのだなあ~というこ
となのでした。即ち、それに影響=教育を受けた、あるいは、その世代が好む者が選ば
れて先生(継承者)になってしまう訳なので・・・どうしても自由な研究ではなく、
赤いイデオロギーが混じってしまうのであります。とにかく・・・
 フランコは、ファシストで悪者、それに対抗した人民戦線は善玉
 人民戦線側を支持する記述が多い(日本人義勇兵など)
 ピカソの「ゲルニカ」は、”正義”を絵画にしたものだ
 とか・・・
 キューバのカストロは偉い
 チェ・ゲバラは、素晴らしい
 特にラテンアメリカとなると、左翼運動支持の度合いがググッと増えて来ます。
 イデオロギー・・・恐ろしいですね。
 人民戦線に加勢した”ソ連(現ロシア)”が約70年間、左翼思想の代表である共産主
義の「実験」を経て・・・彼の地では、公称、約二千万人の人間がそのイデオロギーの
お陰で”横死”していますが・・・
 遂には、そのイデオロギーは自壊したものである・・・
 という「人類と世界平和に対する貴重な教訓」を真摯に受け止めれば・・・日本の
現状こそ奇異な特殊性のみが指摘されるものであり、そのような日本の特殊性を成させ
ている条件というのが、あまり世間に目に付くことのないスペインやラテンアメリカを
“ネタ”にして蔓延っている世界(大学などでの幾つかのスペイン語科目、また、スペ
インとかラテンアメリカの研究を標榜して固定・制限されたメンバーで展開するあたか
も権威と思わせる研究団体)である・・・と言っても言い過ぎではないでしょう。
 同じ、約70年間で崩壊した「大日本帝国」(左翼が忌避する言霊=”さよく忌み言
葉”でもありますが)が思想をネタに何千万人も収容所に入れたり処刑したりしたので
しょうか?
(日々、大和詞で表現すれば・・・本来、「中庸」を仄めかしていた民主党が”さよく
なり”とか”さよくぶり”を表し出していますが、破綻した銀行には誰もお金を預金し
ないのと同じで、選挙民の皆様も実際に「実験した結果、破綻が証明されているイデオ
ロギー」をまだやろうとしている”へんてこ集団”にはキッパリとした姿勢を見せる
時期に来ています。)
 あなたは、このようなスペインやらラテンアメリカやらについての背景があることを
知りつつ、使用する参考資料に関しては注意して洗い直して吟味しなければなりませ
ん。これも戦略、情報、兵法の基礎なのであります。