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【第39講】 スペイン語文法入門―兵法的外国語学習への誘い―(その17)

time 2009/12/03

孫子塾副塾長・孫子塾関西支部長
同志社大学/京都外国語大学・スペイン語非常勤講師
米田 富彦
http://espania.okigunnji.com/2008/06/post-1.html
パソコンで利用できるソフトには様々なものが存在していますが、利用法を
マスターして個人的なニーズに応用すると大変面白いと思われるソフトを紹介
しておきたいと思います。みなさんは、等高線の入った地図や城郭・要塞・陣
地などの遺構から、三次元であたかも実物のように復元できたら面白いと思い
ませんか?また、立体的な建造物の仮想図を描いてみると、特にプレゼンテー
ション(様々な場面で・・・研究発表なり、営業なり・・・)などでかなりの
説得力が出ると思いませんか?


要するにCAD(コンピュータ支援設計)のソフトなのですが、名前を”Vector
works2009″( http://www.aanda.co.jp/Vectorworks2009/index.html )とい
うもので、元々、Macの日本語版を作ったソフト会社のA&A
( http://www.aanda.co.jp/ )が販売しています。007の「カジノロワイヤ
ル」( http://bd-dvd.sonypictures.jp/casinoroyale/:ここのサイトのトレ
ーニングのところは007フアンならとても面白いと思います)でヴァーチャ
ル訓練のシーンがありましたが、この会社の製品で作成されたとのことです。
CADソフトなので、満足の行くスピードで使用するにはパソコンのスペックが
求められると思います。また、初心者には勉強が必要とされますが、これも
自らの「武器」が増える良い機会であると思います。詳細は、A&A営業部・販売
促進課(03-3518-0124)でお聞きになってみてください。
また、孫子塾サイトの「孫子談義」( http://sonshi.jp/sonnsijyuku1.html )
では、佐野寿龍先生直伝の”質問箱・孫子塾の広場”に興味深い問対が展開さ
れておりますので、みなさんは是非ごらんくださいませ!
(37)スペイン語文法入門―兵法的外国語学習への誘い―(その17)
今回の前半で名詞に関するお話しは一段落します。後半からは、動詞に関する
お話しの前段階となる”行為者”、即ち、人称代名詞の解説を行います。本格
的なスペイン語の文法( 難しく思うところ)は、次回からなのです!今回は
肩の力を抜いて学んで下さい。
☆”指示詞”について
指示詞とは、「これ、それ、あれ」という言葉で、要するに、「もの・こと=
“名詞”について話者( =自己)を中心にして、近い遠いを指し示す言葉」で
す。
指示詞には、次のア)とイ)のような二種類が存在しています。
(指示詞とは、要するに日本語でいう、コソアドのことです。)
ア)指示代名詞:これハ・これヲ/それハ・それヲ/あれハ・あれヲ
→「主格・対格」の二つの働きをします。
指し示す名詞の性・数に語尾を一致させます。
イ)指示形容詞:この~/その~/あの~
→指し示す名詞の性・数に語尾を一致させます。
指示代名詞にしても、指示形容詞にしても、実は、”人称”の構造と関連があ
ります。”話し手本人を第一人称とする”=自己中心的に世界が構成されてい
るのが英語やスペイン語などの印欧語系の言語の興味深いところですが、話し
をする主体である”私”を第一番目の人称=第一人称として数え、ここから
話しかけられる者が第二番目の人称=第二人称になります。
会話とは、これら第一人称と第二人称の相互行為です。
そして、話しの場ができあがります。この話しの場に参加して居ない離れた
ところに居る人を「あいつ=彼」、即ち、第三者=第三人称と言います。
会話の主人公たるこの私=第一人称のところから見て、特定の物体を指し示し
「これ、この」、話しかけている相手である君=第二人称のところにある特定
の物体を指し示し「それ、その」、話しの場に居ない彼=第三人称のところに
ある特定の物体を指し示し「あれ、あの」の”空間的な順番”に構成されてい
るのが指示詞の要点です。
この空間的な順番の考えが時間的な順番の考えにつながって(あるいは重なっ
て)、所謂、”今週”(esta semana)、”今週の月曜日”(este lunes)とか
いうような表現になっているのです。空間と時間を同時に思考するようにしま
しょう。
では、指示代名詞からゆっくりと進めて行きましょう。
☆スペイン語の指示代名詞
指し示す名詞の性・数に従い語尾の一致があります。(よく考えてみればスペ
イン語をはじめとする印欧語においては”当然”のことですね)
常にアクセント符号(語頭の”e”のところ)がつきます。
     これハ・ガ・ヲ   それハ・ガ・ヲ   あれハ・ガ・ヲ
男性・単数: e’ste e’se aque’l
男性・複数: e’stos e’sos aque’llos
女性・単数: e’sta e’sa aque’lla
女性・複数: e’stas e’sas aque’llas
 ・主格の場合の意味:これハ・ガ、それハ・ガ、あれハ・ガ
 ・対格の場合の意味:これヲ、それヲ、あれヲ
 ・常に示すところの名詞の性・数に語尾を一致させます。
☆用法上の注意(ここで動詞について言及していますが、動詞については次回
から本格的に行います。今のところは知識のみで止めておいてください。)
甲)主格の用法: A=B 「AトBハ、”同一ノモノ”デアル」の論理を
述べます。
(英文法でいうSVCの構文です)
   指示代名詞  + つなぎ動詞( ser,etc) + 名  詞
 例) E’ste es el Sr. Garcia. こちらは、ガルシア様でございます。
   E’sta es una pluma. これは、一本のペンです。
Sr. sen~orの省略形
Srta. sen~oritaの省略形
英語の場合、This is a pen.だけでよかったのですが、スペイン語になると、
名詞のカテゴリーと動詞の活用(来月から開始しますよ!)を整理しないと
直ぐに言えません。
乙)対格の用法:” ~ハ指示詞ヲ...スル”。
   主語(名詞)  + 普通の動詞 + 指示代名詞
例) Yo compro e’ste. 私は、これを(男性単数名詞に該当するもの)
買います。
ドリル)次の括弧内の指示代名詞を適当な形にしましょう。
(こちらは)es la Srta. Gonza’lez de Co’rdoba.
(そちらは)es el Sr. Alba.
(あちらは)es la Srta. Farnesio.
※対格の練習は動詞を習ってから行います。
☆「中性」の指示代名詞について
中性の指示代名詞というのがあります。が、次の三種類しかありません:
・”esto”, “eso”, “aquello”
・意味:中性=男性でも女性でもない・・・ところから、”~ノコト”という
抽象的な意味をもち、それぞれ、「esto=このこと」、「eso=そのこと」、
「aquello=あのこと」と訳します。また、格( テニヲハ)については、文中で
決定されますので、何も怖れることはありません。
・中性の指示詞の用法は、「このこと」、「そのこと」、「あのこと」を意味
する以外にはありません。(何故なら、スペイン語には中性名詞はないからです)
例)Esto siginigfica algo. このことハ、何かを意味している。
  Manuel sabe esto. マヌエルは、このことヲ知っている。
※この中性の指示詞も動詞を習ってから用法の練習になります。
イ)指示形容詞
・常にアクセント符号はつきません。そして、常に名詞の前に置きます。
       この        その         あの
男性・単数: este ese aquel
男性・複数: estos esos aquellos
女性・単数: esta esa aquella
女性・複数: estas esas aquellas
・同じく名詞の性と数に語尾を一致させます。
☆用法上の注意
・指示形容詞 + 名  詞
 例) este libro ese libro aquel libro
この本     その本    あの本
ドリル)次の名詞に指示形容詞をつけてみましょう。
libro libros a’ngel a’ngeles coche choches
fusil fusiles
bala balas pistola pistolas granada granadas
mina minas
☆指示詞と定冠詞の歴史的な関係
定冠詞とは、本来、指示詞から発達して、常に名詞の前で、「ソノ~」という
ように名詞を特定化していました。
そして、本来の指示の機能だけを残して、果たす役割だけが種類の異なる言葉
になりました(このような場合、”品詞が変わる”...といいます)。
特に、ロマンス諸語においては、親に当たるラテン語には定冠詞がありません
でした。が、ラテン語の子孫に相当するスペイン語をはじめ、ポルトガル語、
フランス語、イタリア語とそれぞれ定冠詞の発達を見せています。
☆人称代名詞について
次回から、動詞について学んで行きますが、行為者が無ければ動詞も動詞たり
得ません。ここでは、動詞を学ぶに先立ち、その行為者を示す人称代名詞を
学んでおきましょう。
・人称代名詞は:
第一人称の単数と複数
第二人称の単数と複数
第三人称の単数と複数
以上、人称の3通り×数の2通り=”6通り”からなっています。
人称とは、常に動詞と共に考えられるものです。
行為者を固有”名詞”(例えば、田中とか山田とか・・・)に”代わって”、
言葉として表すもの(名詞に代わる言葉=代名詞)を”人称代名詞”と言い、
主語(=ハ・ガを送り仮名するのか)、あるいは目的語(=ヲなどを送り仮名
するのか)で、それぞれ異なった”形態”をとります。
人称とは、発話行為を基準に考えられているものです。そして、「代名詞」
とは、その発話する人・モノの名称である名詞に代わって置き換えることの
できる言葉のことを云うのです。
例)「トワイニングは、紅茶の代名詞です。」
⇒トワイニングは、紅茶会社の名前ですが、トワイニングと言うだけで紅茶そ
のものに代わる名詞となっています。
例)もし、話しをする時に、いちいち”田中”という固有名詞を連続したり反復
したりするのはしつこいので、強調する時以外は、”田中”を連発しないのが
普通です。話しをする本人が田中なら「私」、相手が田中なら「君」、その場
の会話に参加していない田中の時は「彼」といいます。そして、文の中での役
割に従い格(テニヲハ)を付けます。英語でならったI, my, me, mineは、
それぞれ、主格、所有格、目的格(対格と与格)、所有格(強調)という具合
に格で人称代名詞を整理しているものです。
☆主格人称代名詞
主語:”~ハ・ガ”となる「人称代名詞」を「主格人称代名詞」といいます。
第一人称(単数・複数)、第二人称(単数・複数)、第三人称(単数・複数)
という構成になっています。そして、人称の種類は3通りありますから、それに
単数・複数の2通り分、全部で3×2で6通り分の構造になっています。
第一人称・単数=私ハ・ガ→yo
第二人称・単数=君ハ・ガ→tu’
第三人称・単数=彼/彼女/貴方ハ・ガ→e’l, ella, usted
第一人称・複数=私たちハ・ガ→nosotoros, nosotras
第二人称・複数=君たちハ・ガ→vosotoros, vosotras
第三人称・複数=彼ら/彼女ら/貴方がたハ・ガ→ellos, ellas, ustedes
※nosotras,vosotrasですが、女性ばかりの場合にこちらの形を使って下さい。
しかし、男性が一人でも入った場合には、nosotros, vosotrosになります!
※第三人称の「貴方」に相当するusted,ustedesですが、この言葉は、元々、
敬称の言葉であり、16世紀ぐらいに使われた”vuestra merced” (Your
mercy) “汝が恵み=御身”という尊敬の言葉が短縮されて出来上がったもので
す。
日本語でも立場のある相手に面と向かって”あなた”を使わず陛下、閣下を用
いたり、英語でも”You”を使わないでYour Majestyなどの敬語表現があること
を確認しておきましょう。
このustedですが、元々が”merced”という名詞ですから、活用においては
三人称で扱われます。よって、このustedを「敬称三人称」と言う場合がありま
す。
☆tu’とustedの用法について
ア)tu’ の場合:
・話しかける相手が自分と”同格”(あるいは所謂”格下”=後輩、年少者)
であることが基準になっています。ということは、自分と相手との隔てが無い
ということですから、「親しみ」、「親密」を表わすこととなり、家族、恋人
の間では当然、この第二人称のtu’を使用しなければおかしなことになります。
よって、同年配、同僚、クラスメートなど、また、年下の者や部下、子供、
目下ならば、当然、この第二人称を使用します。これがスペイン語の慣習なの
です。
そして、この第二人称を使用する際には、呼びかけには相手の名前で呼びかけ
ます。日本ならば、大変あつかましく聞こえますが、これも習慣の違いです。
映画などで、「これからはジョンって呼んでくんな」とか、「ミス・ディアス
ではなくてキャメロンって呼んでね」などのようなセリフがありますが、これ
は、お互いの親密さの度合いを増すことを訴えている訳なのです。
例)Oye, Carmen,? tu’ has comido ya? ねえ、カルメン、もう食事をしたの。
イ)ustedの場合
今度は、話しかける相手が自分より年上、上司になる場合は、ustedを使用して
ください。同格のラインから区別して相手を持ち上げることが敬語の根本なの
です。よって、このustedが出てきたら、日本語に訳す際は、敬語で丁寧に訳し
てください。
よって、自分と相手との隔てを作っている訳ですから、話し相手とは「一線を
画する」ことをしているので、初対面や親しくない場合、街頭で全く見ず知ら
ずの人にいきなり話しかける場合、いつまでも親しくしたくない場合などに
使用してください。
このustedを使用する時には、相手に敬称のSr.の後ろに姓をつけてください。
例)Perdo’n, Sr. Gomez, ?Ha comido usted ya? 失礼いたします。ゴメス様、
もう、お食事はお済になられましたか。
☆格についてのおさらい
・主語になる名詞を「主格」(~ハ)、その主格以外のものは「斜格」といい
ます。
・斜格の中に、所属・所有を表す属格・所有格(~ノ)、目的・補語を表す与格
(~ニ)や対格(~ヲ)、手段等を表す具格(~デ)、前置詞と共に用いられる
前置詞格等があります。
・日本語では、格助詞が相当しています。
・日本語の場合には名詞に格助詞が「膠着」(こうちゃく=ひっつけること)
しています。
・印欧語の場合(ラテン語の時代など)には名詞の語尾が直接変化していまし
た。これを「曲用」といいます。
・動詞の語尾変化の方は、「活用」といいます。
・印欧語の場合には、このような語尾変化を「屈折」=”inflexio’n”といいます。
・この”inflexio’n” は:
  ○名詞の格変化を曲用”declinacio’n”
  ○動詞の活用を”conjugacio’n”
 といいます。
次回から、いよいよ動詞になります。お楽しみに!
( つづく)



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