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【第10講】 インテリジェンスから見た宣教師、そして日本の軍事的特殊性

time 2008/10/09

孫子塾副塾長・孫子塾関西支部長
同志社大学/京都外国語大学・スペイン語非常勤講師
米田 富彦
http://espania.okigunnji.com/2008/06/post-1.html
今回は主に、”宣教師”なるものを戦略(ストラテジー)及び謀略(ストラタ
ジェム)の相関性、そして、”直接侵略”と必ずシンクロナイズして考える必
要のある”間接侵略”というキーワードを念頭に置きつつ、「当時の美しい話
しの裏には…」という当時のいささか”汚い”(と思うのは世界でも日本人ぐ
らい)話しを進めて行きたいと思います。


理解を促すために、自分の所属している組織・団体が他の組織・団体との間で
起こす競合、摩擦、対立という事象を解決するための方策や、日本においては、
外見は同じアジア系でありながらも思考が全く日本人とは異なっている特定ア
ジアとの接触から起こっている様々な事象を思い浮かべ、置き換えたり、ケー
スをシュミレーションしたりしながら”自分で考えて”読み進めて行くと興味
深いと思います。
9.インテリジェンスから見た宣教師、そして日本の軍事的特殊性
■先ず、
宣教師にしても、何でもそうですが、所謂、”組織”でものを考える際に必要な
ことは何か?と言うと…要は、それは構造と体系の基礎、根本、淵源となる
ものになりましょう。
それは、即ち…「人」なのです!
即ち、時と所に応じた”人を得る”ということは、最も重要なことです。これが
ないと戦略も空回りであり、単なる理屈や夢想で終わってしまうでしょう。
かの16世紀のスペイン全盛時代には、国王も傑物なら、臣下にも優れた人物が一
時期に集中し、ヘゲモニー獲得の条件づくりを形成していたことは、以前言及し
たことがあります。
優秀な人材が一つの明確な目的を達成するため、意志を同じくして参集し、共に
“大義”という言葉に相当するところを心に念じて(共感・共鳴という上下心を
一つにする状態)、自主・自律的に行動に移ると常識以上のことを成し遂げる
(次元を超越する)ものであります。
このような「ある目的のために」条件を満たした人材であった当時の宣教師たち
が来日し、宣教活動を展開して行きますが、実は、その裏には”宣撫工作”、
“間接侵略”の含まれた活動があって、彼らなりの「組織を踏まえた行動」が存
在していたと考えるのが普通なのです。ここでは、宣教師(宣教団体)と彼らの
支援団体あるいは上部団体に位置していたスペイン、ポルトガル(国)とを切り
離して見ないことがひとつのポイントでありましょう。
■宣教師たち…
質的には、今の日本の官僚や政治家以上の人材が異国の地で死に方はどう
あれ、多数亡くなっていますが、彼らは進んで名声を求めず、責任から回避せ
ず、ましてや”閥”などを作っての世襲、即ち、生きている内に児孫のために美
田を買うようなことは決してしなかった人々であったことを考えてみてください。
そのような優れた人材からなる組織構造や如何に?…これを推し量ってみましょう
(宣教師とは、スペインにとっては…むしろ、捨て駒でなどであろうはずはないで
しょう)。そして、その”組織的”活動が活動たるべく、順調な展開のためには、
「条件づくり」を観察しなければならないのです。
即ち、宣教師たちが特定地域への進出に際して、”橋頭堡”形成のために用いる
アイテムには如何なるものがあって、どのように使っているのか…ということを
見抜く必要があるのです。
宣教師…それは、キリスト教という愛の教えを遠い日本にまで広めに来た偉い人
たち、有り難たや、有り難たや…というところで思考が停止してしまうようなこ
とになってはなりません。
そもそも、「印象と事実は、異なるもの」です。本末転倒には、注意しなければ
なりません。
情報(インテリジェンス)について慣れて来ているみなさんは、実は、”歴史の
書籍”の注意点とは、”史学”なのか”歴史小説”なのか、どちらの類であるの
か?を吟味することが分かって来ていると思います。
歴史研究書に見えながらも、俗に言う、著者の「筆が走っている」(自分の観念
を盛り込んで歴史の空白を面白く一般に納得させるような表現で以って書きつな
ぐ小説家個人の観念の混入したもの)…というような点に注意すること、要する
に読者側には、常時、”アンチウイルス・ソフト的態度”と”リテラシー”が
求められることは明らかなことであります。
では、話しに戻って、宣教師たちの円滑な活動のための「条件づくり」について、
それが如何なるものなのか、ですが…それは、即ち、福祉、民生、教育、文化、
芸術、科学などというものが考えられます。
これらは、決して皆にとっては邪魔になるものではなく、皆にとっては有り難い
“便利”な「命の安定と人生の繁栄」に役立つもので、有って困るものでなし…
むしろ有った方が良いものばかりです。
(異質/同質、既知/無知、先進/後進などの二分法的思考や…比較、類推、
また、適用、導入などというキーワードに基づいて、当時の日本人の気持ちも
考えながら観察してみてください。)
そして、福祉、民生、教育、文化、芸術、科学などに付随して…それらを円滑に
進展させるためのさらなる条件があります。その条件について考えてみると…、
即ち、相互にとって、先ずは不利益にならず、お互いに利益になること…です。
それは、即ち、”交易”というものです。
交易…これを通じて、所謂、金儲けからの経済的余裕と異文化の摂取から、他者
との競合的な立場的において、自分が相手に対し、優勢な非対称性を創り出し易
くなるものです(特に武器や軍事関連品目の輸入ですが、これは今後、回を重ね
て解説する予定です)。
そして、戦争とは、「やむを得ず」ですが、交易とは、誰でも「進みて好む」も
のであります。
このような言葉の出た後で、今一度、ここで確認しておきたいのですが、
それは…一つの時間の流れの中で生起する様々な事象に潜んでいるかもしれない
“謀略(ストラタジェム)”という事柄についての思考習慣です。
■孫子・第三篇「謀攻」に、
「国を全うするを上となし、国を破るは之に次ぐ...百戦百勝は、善の善なる者
に非るなり」とあります。
戦争は、人が人にするものですが、敵地の人間が反抗的で実力で以って衝突する
より、すっかりこちら側の思考と信条に染まってしまって、今度は、こちらを尊
敬し、崇め奉ってくれ、ホイホイと自主的に金も出すわ、危険なこともしてくれ
るわ…といった、そのような人間(洗脳による奴隷化です)になってくれれば、
わが国益は、労せずして倍増します。(このシステムとして、日本国憲法と戦後
日本人を思考と行動から”洞察”すると興味深いと思います。)
そして、もし、敵対する組織のリーダーや管理職がこちら側に「染まってくれる」
と、当該の組織では、”上意下達”、即ち、点ではなく、社会や組織という面から、
立体で動くようにもなるのです。
あなたは、このようなことを、会社の上下関係、横の関係、部署と部署、役員
と株主、企業と監督官庁などの様々な関係に当てはめて考えてみましょう。
その決済、決定、許可など、規定や法規に従うように思えるものの、実際にサイン
して印鑑を押すのは、”人”なのである点を踏まえて、シミュレーションする練習
をすると訓練になりましょう。
■洗脳…ということですが…
ケース・スタディなら、拉致問題で世間が沸騰し始めた際、日本のものと比べて、
演出からストーリーから音楽から俳優から、何から何まで、日本の二番煎じ的で、
今までの日本の複数作品を折衷したようなドラマを通じた”宣撫工作”がありまし
た(このような番組を熱心に取り上げて”運動”していた会社や団体を業種別に
観察してみると興味深いでしょう)。
これで、日本人の好印象と悪印象が混同させられ、所謂、”操作”を受けたことで、
本格的な解決に向けての毅然たる一歩が歩めず、現在も盛り上がらないこと、そして、
今もなお、日本海名称問題、竹島問題、対馬問題、強制連行-帰国事業問題、移民
受け入れ問題、来るべき半島情勢の変化からの難民発生問題などに対し、日本人とし
ての毅然とした態度を表したり、具体的行動に気が乗らないようになっている点には、
いい加減に目覚めなければならないところです。
また、毎日のオリンピック報道で毒餃子事件(無法食品販売輸出)も、東シナ海の
ガス田開発(ガス田窃掘)も、チベット人やウイグル人の国内暴動・テロ問題(自由
と民主主義を求めての独立運動)も、どこかへ行ってしまったことは、身近な事例と
して”洞察”を試みると興味深いと思われます。
一連の事象に危機意識が働くことがストップしたり、条件反射的に決まり切った意見
や行動しか取れなくなっていること…例えば、「憲法改正!」と聞けば、ほぼ、
「第九条!」が思い浮かびますが、改憲問題は、何故、他の条文も議論しないのでし
ょうか?
これは、インテリジェンスから観察すれば、心の動きがコントロールされていること
で、即ち、自分で使うべき脳が他者によりコントロールされていることに他なりませ
ん。自分の脳は、他人のものではありません。
ここから…脳とは、別に移植までしなくても…やりようによっては、自分に取り込ん
だり、他人のものを自分のものにすることが出来るという面白い性質を持っているこ
とが分かります。
脳とは、自らの姿を見ることが難しいものです。
自分が出来上がっていると思って安心して笑っていることは、裏を返せば危険な状態
です。これについては、”孫子談義( http://sonshi.jp/sonnsijyuku.html )”にある
「桂小米朝改め五代目桂米團治襲名披露お練り 奉納落語の兵法的解釈」を読んで参
考にしてください)。
大体、外国との接触というものは、宣教師にせよ何にせよ、”利/害”という興味
深い点がシンクロナイズしているのです。
■では、
インテリジェンス(深読み、見破り)という”問題解決”を前提とした実相把握とその
戦いのシステムへの活用についての思考訓練を巡らしつつ、当時のスペインと
日本との軍事的交流について観察を進めて行きたいと思います。
16世紀当時、日本の立場としては...戦国時代というのは、群雄割拠のサバイバル
である故、様々な思考が自由でありました。海千山千の戦国大名は、NHK大河ドラマ
とかその他の番組でやっているような”非戦主義者(戦いと聞いたら感情的になって、
必ず逃げるヘタレ者のことです)”から判断したような「絵に描いたような戦争バカ」
とか、「単なる好戦主義者」ではなかったのです。
彼らサムライとは、好むと好まざるとを問わず、進んで修羅となり、手を血で染める
を甘んじて受け忍び、心を落ち着け冥府魔道を往き、地獄もまた極楽…という”厳し
い納得”を実践する武闘派であると同時に、昨今の日本にあふれかえる似非大学教授
あたりよりもかなりの知的存在であったのです。また、当時の一般人も時代劇や演劇
に出てくるような「単細胞な人々」ではなく。時代を十分弁えていて、全くの無学無
知の存在ではなかったのです。
(もし、本格的な武闘派とは?を学ぶには、『古伝空手・琉球古武術のすすめ』
http://kodenkarate.jp/kodenkarate.html の「孫子兵法と古伝空手・琉球古武術との
関係」のところをお読みになって比較考察してください。”似て非なるものの区別”
がよく分かります。)
そのような条件の下で…宣教師とは…これら当時の日本人を本心からキリスト教に帰
依させ、熱心な信者と成したことは、語学能力もさることながら、かなりの論理展開
の能力を有し、哲学・思想面でも日本の知識層にも負けない所があり、個人的にも人
間的な魅力に溢れ、大変優秀な人材がそろっていたことを証明するものである…とい
う点は、素直に認めなければなりません。
■宣教活動…それは、
軍隊を例に取れば、実行困難な特殊任務を専門とする特殊部隊員が、通常二つ以上
の専門を有していて、不安定要素の多い作戦地域における軍事的任務をこなすと同時
に、その軍事的知識を転用して、積極的に当該地域の医療を始め、様々な民生活動を
実施し、地域生活の振興に協力しつつ、当該地域の支配者や民衆をコンサルティング、
ケア、キュアなどを通じて、味方につけて行くようなところと同じ性質が見られるのです。
(戦後のGHQも敗戦後で”朦朧”としていた一般民衆に対し、宣教師と同じようなこと
をしていたのかどうかも、チェックすると面白いと思います。)
宣教師とは、機能の面では、表立った武力を表さない分、「静かなる戦士たち」で
あり、むしろ、「冷たい戦争」よりは、「暖かい戦争」と言った方がよいのかもしれません。
宣教師とは、現代でいうところの特殊部隊や特務機関の要員と、さほど差がない
存在であったと考えられます。
このような機能を有していた宣教師…即ち、織田信長と親密な関係を結んだことで
知られているイエズス会の宣教師ルイス・フロイス(1532-1597)は、彼の報告書”
Historia de Iapan(「日本史」)”の中で、日本の合戦について軍事的観点から比
較観察をしているような記述を多数行っています。
このイエズス会の報告書、即ち、大きくジャンル分けすると「日欧交渉史」になり
ますが、かの雄松堂出版( http://yushodo.co.jp/press/koushou.shtml )から興味深い翻訳
が多く出ています。また、雄松堂出版のHPにあるリンク(雄松堂オンライン資料)は、
歴史に興味のある方には必見でありましょう。
もし、フロイスが軍事に無関心であり、軍事的知識も皆無であったならば、合戦
や兵器については、報告記述の対象とはなり得なかったことでありましょうし、
特に言及することもなかったことでありましょう。
■元々、宣教師たちが軍事について明るかったところは、
隣の支那(明)では、彼らを通じて大砲の鋳造が行われたり、有名な兵書「孫子」が
フランス語に訳されたりしているところからも指摘できましょう。
フロイスは、来日したのが1563年で、3年後(1569)には織田信長との知遇を得て
います。織田信長の方は、戦国大名の常識として、兵法・軍事にかかわる情報収集
の一環としての外国人との”会話”がなされていたものと考えられます。
キリスト教を布教するには、相手が全くの未開民族ならば、一方的に教義も押し通す
ことが可能でありましょう。が、日本人は、かなりの文化的な基礎を有し、政治、
軍事、経済の面でも欧州とは遜色が無かったのですから、そのような布教相手を克服
するためには、かなり、教義自体の解説を行い、相手を納得させることのできる論理
的な展開と状況説明が必要となるものです。
それは、人々からのキリスト教自体についての宗教的な質疑は当然として、宣教師
自身の自己紹介からスペイン、ポルトガルをはじめとする欧州情勢、政治体制、
歴史についての問答は当然あったもの…と捉えねばなりません。
そして、その国の歴史を語ることは、同時に当該国及び周辺諸国の地理、軍事史、
武器について語ることと同じであり、また、軍事史や武器を語ることは、自ずと
戦いの理由・原因や武器使用法(要するに戦略と戦術)に言及することであり、
即ち、「軍事用語」を使わないで兵法、戦略・戦術等の「軍事事象」を語ることを
意味するものです。
このようなところから、宣教師とは、別の意味から言えば、当時の日本人の地政学
的観点を国内スケール(大陸国家ならぬ列島国家)から国際スケール(海洋国家)
へと広げる役割を担ったのかもしれません。
■そのことに気がついた日本人は、
少ないながらも実在していた(織田信長とか、あるいは海外交易に関わっていた
無名の商人たちなど)と思われます。
また、日本という”国のレベル”で外国勢による侵略という国難を真剣に考えた
日本史上の日本人は、神功皇后、天智天皇、北条時宗、そして戦国大名の幾人か…
それから幕末維新期と続くものでありましょう。(現代日本の政治家や官僚は…
残念ながら、一体何人の”国士”がいることか…国難の前に蓄財した金で日本を
見捨てて海外へ避難したりするかも?…時代の流れと共に組織を構成する人と
なりが矮小化しています。)
織田信長とフロイスら宣教師たちとの会話、即ち、立場を有する者同士のお互い
の会話とは、計り知れない諜報活動に相当するものです。
かつての”桶狭間の合戦”の電撃的勝利は、諜報活動によりもたらされましたが、
織田信長は、彼自身の諜報に対するセンスから察するに、宣教師たちに対しても
然るべき諜報的態度は常識としていたものと考えなければなりません(これは宣
教師側としても同じような諜報的観点から織田信長を観察していたことであった
と思われます)。
では…”長篠の合戦”が”チェリニョーラの戦い”からその着想を得ていると
思われるところを推察し、日欧の軍事交流を観察することといたしましょう。
■その前に…
長篠の合戦が出て来たところで…少し、気分転換に戦略や組織を考える上での
面白いお話しをしておきたいと思います。これは、日本におけるスペイン研究、
ラテンアメリカ研究の一面を物語る興味深いお話しです。
また、現代日本の人文科学系学術界の実態や昨今の大学教員の質を知るには
大変興味深い実例にもなっています。
みなさんは、戦略、組織管理・運営、危機管理などのキーワードを基礎として
観察すると良い訓練になりましょう。
「日本イスパニヤ学会」(http://wwwsoc.nii.ac.jp/ajh/)という大学での
スペイン語教育で主なる生計を立てている方々が参集している学会(会員は、
約300名ぐらいでネイティヴ語学講師が多数。一応は日本学術会議に加入)
があります。
ここで、平成15年秋に開催された第49回年次大会の際、この「スペイン・ラ
テンアメリカ講座」で現在取り扱っている日欧交渉史に関する内容を口頭発表
したことがありました。
すると、ある首都圏の某有名大学の権威と自認している某教授から、本当に
しつこく力説されたことに:
「長篠の合戦のすごさってえのは、みんな全く分かっていないんだよー。
あのねえー、長篠の合戦ってえのはさあ、鉄砲を使ってあまりにも効果が
あったもんで、それからの合戦にはみんな甲冑を着るの止めちゃったんだよ!
甲冑を着けるのやめちゃってさあー、もう、着物なんか脱いで裸で合戦が
行われるようになったんだよ!君はそんなことも知らなかったの?
鉄砲のお陰でさー、長篠の合戦のあとってえーのは、甲冑なんか日本じゃ
廃れてしまったんだよ!もう、甲冑なんて使わなくなったって言ってんだよ。
他の学者ったって、みんなそんなことも知らないんだから!ほんとだよ!」
というのがありました。立食形式の懇親会の席上とは言え、本人はシラフで
真剣になって言っていたのです。が、このような話しは意外の意外でした。
これは、学術団体に身を置く者の意見にしては、かなりのファンタジー系…
面白い主張です。が、本人は、その分野で自分が権威と信じ込んでいるので、
とても熱烈で目を輝かせ、大変自信に満ちていました。
あなたはこの教授の意見に対して如何思われるでしょうか。
かのフロイスあたりが言っていたのなら…最近、長篠の合戦には注目が
集まっているので、もしも…この教授の意見が本当ならば、一般的には
新書あたりで興味深い新刊が数册は出て来そうなお話しです。
(この長篠の合戦と比較として指摘されるようになったチェリニョーラの
戦いは、何と11月発売の学研『歴史群像』[ http://rekigun.net/ ]で特集
があるそうです!)
また、この学会ですが…他のところでも、あまりにも荒唐無稽な主張に
遭遇することが何度もありました。
これではいけないと思い、「研究する者の道徳」として、その後になり、
「日本イスパニヤ学会」の「理事・編集委員会委員長」をしていらっしゃる、
菊人形で有名なところにある外国語学系大学にお勤めになり、スペインの研究
では権威とされる某教授に、学術的に問題となる点を指摘し、日本学術会議
加入学会としても、きちんとした”学会の改善方の要望”について”会員と
して文書で正式に申し入れ”たのです。
すると、逆ギレというか…指摘された内容がよほど気に障った様子で、
何と…何度にもわたって、「理事・編集委員会有志一同」とだけ記載された
差出人住所不明の”怪文書”が自宅へ送付されて来るようになりました。
(消印は、この理事・編集委員会委員長の居住地です)内容たるや、誹謗、
中傷、侮辱に満ちたもので、ついには「お前なんかは学会を辞めなさい、
さもないと…」とのことでした。
これでは、学術団体というよりは、ギルドです。もう会費も支払うのも止め、
見切って退会すると、わざわざ、「理事会で貴様を退会ではなく”除名処分”
にしてやった。理事一同、編集委員会一同で学術的無能のお前のことを
笑ってやりましたよ」という文書が来る程です。
きちんとした研究者が集うレベルの高い学術学会で研究発表をしたり、
厳しい審査のある論文を書いたりして、実績で勝負している方々が集まる
学会なら、こんなことは決して起こりません。
当方への怪文書とは、まさに「似非学者のルサンチマン」を表現している
興味深いものです。
結局、きちんとした学術界で勝負は出来ない…よって敢えて戦いを挑まず、
同じような者が集まって、同業者の互助組織を形成すると同時に、学術的
に勝負の出来ない事の傷の舐め合いをして、現状維持を…というぬるま湯
に浸りながら、縄張りに対する既得権益確保には執念があり、外にいる
自分たちより優れた研究者の「侵入」にはかなり神経質になり怖れているのです。
(本年の戦略研究学会でインテリジェンスが大会テーマとなり、駐スペイ
ン公使須磨弥吉郎氏について注目が集まったことを「日本イスパニヤ学会」
の役員にもそこはかとなく伝えると、早速、須磨コレクションのある長崎県立
美術館の見学会を大会に合わせて、ことさらに開催してみたり…で、興味
深い反射行動が現れています。)
最近の”怪文書”には、「お前の加入している学会なんぞは、我々の日本イ
スパニヤ学会とは違って学術レベルが低いから、井の中の蛙のような連中が
詭弁を弄して、学会気取りの会合を開いて、自己満足に精を出しているだけ
だ!せいぜい無駄な努力をがんばれよ」との”強いご説教”がありました。
しかし…戦略にせよ組織にせよ、つまる所は、「人にあり」です。
「人」たる者が集まらず、それ故に他流試合を忌避し、平面レベルの者
同士が仲良しグループ、なれ合いで群れ、鎖国すると…組織そのものが
対抗力、耐久力のないものとなります。理事・編集委員クラスの者から
の”怪文書”の送付そのものが何をかいわんやでありましょう。
実は、”怪文書”の内容にしても、個人はもとより、
戦略研究学会( http://www.j-sss.org/ )、
軍事史学会( http://wwwsoc.nii.ac.jp/mhsj/index.html
などへの誹謗、中傷、侮辱を繰り返している点からも、
すでにある種の刑事事件にも抵触しています。
「日本イスパニヤ学会」として正しく対処するよう会長にもわざわざ
内容証明で注意を促したり、数名の役員にも直接事実を伝えたことも
あるのですが…諺にある「カエルの面に小便」になっています。
結局、”人”が違えば違うものなのです。
この手の一見したところ日本とスペイン、日本とラテンアメリカの友好
を取り持つような感じのする組織が本当に「国家戦略の観点」からは、
日本とスペイン、日本とラテンアメリカの真の友好関係を妨害している
ことになっています。
ということで…筆者には少なからぬ…因縁のある”長篠の合戦”であります。
次回は、今回の後半となる長篠の合戦の観察から、スペイン、日本の比較
軍事史をまとめつつ、何が言えるのか…さらに面白いお話しを続けて行き
たいと思います。乞御期待。
(つづく)

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