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創刊2000年10月のメールマガジン「軍事情報」です。

田母神俊雄・松島悠佐・川村純彦・勝谷誠彦 『国(暴)防論』

time 2009/04/24

一言で言えば本著が伝えたいのは、
「軍人は右でも左でもない。ひたすら国防のために邁進する存在だ。それを理解しようともせず、
戦争そのものを忌避し、ひたすら軍事に無知でありつづけ、自衛隊を不当に貶め、国防に必要な手を何も打っていない戦後日本の現状は、戦争を生む土台を作っていることにほかならない」
ということです。


一番責任が重いはずの政治・エリート層が、国家の重大責任である国防・軍事から目を背けてきた事実こそが、全分野に及ぶ事なかれ主義を産む母体なのではないかとも感じさせられました。
対談本というのは、仕切り役で内容の如何が決まると思います。
対談本では通常、黒子の編集者が仕切り役の役目を果たしているようですが、残念ながら多くの場合、仕切り役の力不足からか、これだけの人が対談してるのに・・・という内容が多い気がします。
特に軍事や自衛隊本では、顕著にそれが表れます。
対談本の仕切り役は、対談参加者の力量を最大限に引き出す触媒の役割を果たす。本著を読んでそう強く感じています。
今回ご紹介する本は、仕切り役の存在がキモです。
この人の存在が、参加者全ての力量を掛け算で増幅し、対談を実に読み応えのある、それでいながら実に読みやすい自衛隊・国防入門書に創りあげました。
見事です。
最大の特徴は、仕切り役が適宜適切な問いかけをすることで、我々が知りたいことの答えが、陸海空トップクラスの軍人の口から返ってきていることです。
読み手が知りたいことが適宜にわかるこのかけ合いには、一種の快楽すら覚えます。
役立つ知識も山ほど得られます。
一例をあげれば
・陸海空の対立を煽って利益を得ている内局の考え方とは
・なぜ陸戦隊(海兵隊)が南西諸島に必要か
・竹島を取り戻すことはもはや不可能。それはなぜか
防衛省は制服・背広双方にとって居心地が悪い組織。それはなぜか
・今、現役を苦しめている根源は、田母神閣下の行動ではなく、政治・官僚が持つ「無謬意識(自分達は間違ったことを絶対にしないという意識)」に他ならない。その背景にあるものとは
・自衛隊は冷戦を戦うためのものだった
・冷戦に勝った最大の要因は日米同盟
・「自衛隊を守る」より大事な「国を守る」ということ
・・・
スミマセン。書ききれません。
内容は、以下の目次をご覧いただければお分かりのとおり、おそらくあなたが最も関心をお持ちであろう「内局と自衛隊の関係」「自衛隊の置かれている異常な状況」「歴史観の緊要的重要性」「21世紀のわが国防」「伝えられていない自衛隊の素晴らしさ」などです。
知りたいことは、余すところなく十二分に描き出されていると思います。
対談参加者は以下の四氏です。
元中方総監 松島悠佐元陸将[元陸軍中将] 元統幕学校副校長 川村純彦元海将補[元海軍少将] 元空幕長 田母神俊雄元空将[元空軍大将] コラムニスト・写真家 勝谷誠彦(元週刊文春記者)
私が上で述べた「本著を見事な作品に創りあげたキモとなった仕切り役」が勝谷さんです。
テレビやいろんな雑誌でおなじみの方です。
タレントさんと思っている人もいるみたいですが、れっきとした活字畑の人です。
「不肖・宮嶋」生みの親としても高名ですね。
まえがきによれば
<子供の頃から戦記物を愛読していたことから年齢以上に軍や戦争に詳しく・・・>とあります。そのことは、本文を読んでいく中で証明されます。
一つ例をあげれば川村閣下に対し「川村純義海軍大将とのご関係は」と問われています。これだけで軍事への造詣の深さが分かります。
それともうひとつこの方については、忘れられない言葉があります。
現在月刊『WiLL』の編集長をされている花田さんは、わが国で最も優秀な雑誌編集長のひとりといわれる人ですが、週刊文春編集長当時に部下だったのが勝谷さんです。
花田さんは勝谷さんについて、ある本のあとがきでこんなことを書いています。
<勝谷ほど優秀な編集者はいなかった>
考えてみれば、
わが国屈指の名編集長にここまで言わしめる人が仕切り役になった本です。
面白くないはずがないですよね。
対談では、
でしゃばらないが引きすぎない、丁度いい按配で、対談のバランスを取られています。
・適宜適切な話題の転換・膨らまし。
・ご自身の軍事素養の深さ、対談内容理解の素早さで、読み手が知りたいほうに話をもってゆく手際の見事さ
などなどを通じ、これまで見たこともないような、
読み手に優しい「ホンモノの国防・軍事・自衛隊理解のための総合本」になっています。
「女房と一緒に本屋で買えたはじめての軍事本です」
「これを読ませたら、子供がいじめから立ち直りました」
などなどうれしい話を早速いただいてます。
メルマガをはじめて10年になりますが、
紹介する前からこんなうれしい話が届いたのは、この本が初めてです。
読者さんの推薦をいただき、こちらも紹介したいと思っていた。
こんな奇跡が現実に起きたわけです。
メルマガ発行人冥利に尽きます。
よい本を出してくださいました。
アスコムさんに感謝します。
本気でオススメします。
ぜひお求め下さい。
本日ご紹介したのは

『国(暴)防論』
著者:田母神俊雄・松島悠佐・川村純彦・勝谷誠彦
発行:アスコム
発行日:2009/5/2
でした。
(エンリケ航海王子)
もくじ
タブーを乗り越え、長すぎた沈黙を破るべき時がやってきた(編集部)
第1章 田母神以前、田母神以後
    論文騒動で何が変わり、何が変わらなかったのか
 阪神・淡路大震災の災害救助活動が最後の大きな仕事でした
 川村純義海軍大将は一族だが、直系の先祖は西南戦争で戦った間柄です
 航空幕僚長の職を解かれて半年、今は全国各地を講演に飛び回っています
 「田母神論文はけしからん」と言うのは、政府、防衛省、マスコミ関係者だけ
 背広と制服というのは、本当に仲が悪いんですか?
 中国が脅威でないと考える自衛官がいたら、それこそ問題でしょう
 直接行けば五分ですむ話も、内局が間に入ると止まってしまう
 そんなのをすっ飛ばして、直接やってしまったらいいんじゃないですか?
 サッカーの素人が、Jリーガー相手に戦略や戦術で口を出すようなもの
 もしもし東京ですか、目の前に武装ゲリラがいますが、撃ってもいいですか?
 軍人は暴走するという先入観が、シビリアンコントロールを歪めている
 戦争をやると言うのが政治家で、反対するのが軍人
 守屋事件で啓発用のビデオを作ったら、接待を受けているのは制服組なんで
 すよ(笑)
 私たちの教育がいかにしっかりしているか、防衛大臣なら主張してほしい
 本当に国のことを考えていないなら、大臣たちには政局しか見えない
 石破茂防衛大臣は、福田康夫さんが兵器オタクになっただけ
 俺が、イージス艦衝突の真相を記者会見で言ってやろうか
 自衛官の犯罪は、一般人に比べても十分の一以下です
 いいことをやる自衛隊には、まったく関心を向けないメディアの偏向
 地元も住民も食い物にして嫌がらせを続ける反戦地主たち
 世の中を左傾化させないためにも、保守の論壇を支えなければならない
第2章「日本は侵略国家ではない」
    捻じ曲げられた歴史認識、これが問題だ!
 
 幹部自衛官に学んでほしくて、「歴史観・国家観」という科目を新設した
 世の中は左へ左へと傾いていくから、「俺は右翼じゃなくて中心だよ」と
 言ってます
 日本の左翼は、なぜあんなに自衛隊を目の敵にするのか?
 戦闘力をぶつけ合う戦場のほかに、軍には情報戦という目に見えない戦場
 がある
 軍艦マーチの演奏を禁じた日本政府、代わりに演奏してくれたアメリカ海軍
 諸悪の根源は、すべて戦後の教育にあるんです
 油断していたら、「にせ保守派」に防大も乗っ取られてしまう
 問題を起こさないご都合主義が、日本をどんどん悪い方向に持っていった
 小泉前首相は、女性天皇と女系天皇の違いも分かっていなかった
 「人名は地球よりも重い」が、日本を事なかれ主義国家にした
 謀略計画をめぐらす中国、トラップに引っ掛かり続ける日本
 自分の国に誇りをもてない自虐史観の押し付けは、即刻やめよ
 「村山談話を踏襲しますか」と聞かれたら、踏襲しないと答えたらいい
 自衛隊嫌いの兵庫県で起きた大震災
 頭の固いお役所仕事が、震災の救援活動にも悪影響
 田母神騒動が、国民の間に国防意識を呼び覚ましつつある
 中身を知らないから、自衛隊は怖いものだと思わされている
 日本は、追い込まれて、追い込まれて戦争に突入させられた
 軍と文民が両輪でやらないと戦争には勝てない
 立派に戦って靖国神社に祀られている先輩方をもっと素直な目で見てほしい
第3章 激動のアジアを生き抜く戦略とは
    自衛隊の強さ・弱さを検証する
 
 経済の地盤沈下で、アメリカはもうあてにできない
 軍拡を続ける中国、軍縮してきた日本、いまや「何かやられると困る」状況
 「自衛隊相手なら勝てる」と認識されたら、極東アジア情勢が不安定になる
 日本がアメリカと一緒にやるべきなのは、地図を見たら誰でも分かる
 日本はどんな脅威に備えるべきなのか
 中国が東へ東へと進出するとき、沖縄と南西諸島がキーになる
 中国とアメリカの海軍力がぶつかり合うのは、どこの海域か?
 中国軍が手を出せないように、尖閣諸島の実効支配をさらに固めよ!
 対馬や沖縄の土地を韓国人や中国人が買い漁っている
 明らかな侵略ーこれに対応できるのは自衛隊しかない
 尖閣諸島に自衛隊を置くなら、今が最後のチャンスである
 矛はアメリカがやるとしても、楯である基地は自衛隊が守ってくれよが本音
 核兵器は持たずとも、核抑止力を保持する方法がある
 「君たちがいるから戦争が起こるんだ」と、我々はよく言われました
 日本が原子力潜水艦を持てば、中国・原子力空母の最高の抑止力になる
 兵力の均衡を必要としない核兵器は、ひとつ持っているだけでいい
 この国の防衛をどうするかは、何よりも先送りしたい問題なんでしょう
 北朝鮮の体制が崩壊するとき、何が起こるか
 拉致被害者を奪還する気があるなら、空自が救出機を飛ばして、助けに
 行ったらいい
 
第4章 自衛隊よ精強たれ
    自衛隊が守るべきものとは何か?
 
 お金は一銭もかけずに自衛隊を普通の軍隊にする方法
 憲法などの法律がぐらぐらの土台に、自衛隊というビルが建っている
 安全保障という軸で二分されて、政界再編されればいい
 アメリカとうまくやっていくための四つのオプション
 内局は陸・海・空をけんかさせて統治している
 武士道の精神を受け継いでいる「自衛官の心がまえ」
 米軍が攻撃、日本は守るのパッケージが、航空自衛隊の基本
 人と人との絆の強さが、陸上自衛隊の土台になっている
 「銃は持たせない。裸で行け」と言うなら、ボーイスカウトに行ってもら
 ったらいい
 ソマリア沖まで行って、ただ浮いていろですむ話ではない
 グローバルスタンダード化している軍隊の中で日本だけが異様
 海軍とはとても言えない、フォワードのいない半端な組織
 海上自衛隊は、ソ連を相手に冷戦を戦って勝利している
 学校教育の一環として、軍隊生活を経験させてみたらいい
 試験の結果を重視しすぎると大事なものを失ってしまう
 九割の自衛官は私を支持しているが、官僚化している幹部もいますから
 我々が守るべきは、形ある。目に見えるものだけではない
資料 自衛官の心がまえ
あとがき(勝谷誠彦)
本日ご紹介したのは

『国(暴)防論』
著者:田母神俊雄・松島悠佐・川村純彦・勝谷誠彦
発行:アスコム
発行日:2009/5/2
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