荒木肇編著 『東日本大震災と自衛隊 自衛隊は、なぜ頑張れたか?』

2019年2月6日

★東日本大震災に出動したわが自衛隊の生の姿
★被災地で活動した陸上自衛官400人の声声声!
★自衛隊提供のカラー写真が、1ページ約2点で約130枚収録!

『東日本大震災と自衛隊 自衛隊は、なぜ頑張れたか?』
荒木肇編著
四六判並製216ページ・カラー口絵64ページ
定価1785円(税込)

ご紹介

武士道とは縁もゆかりもなさような戦後日本に生まれた自衛隊という組織のなかで、震災派遣に出動した諸官・隊員を動かしたのはいったいなんだったのでしょう?
一貫して、「ひと」を通じてわが軍事・軍隊を見続け、各方面での啓蒙活動を展開してきた著者だからこそ、聞ける話があり、書ける話があります。
本著は、東日本大震災という未曽有の国難に対処したわが自衛隊の活動を、四〇〇人の軍人の声、自衛隊提供・約130枚のカラー写真を通じて伝えるのみではありません。
戦後日本が軽蔑し、自分の手で捨て去ろうとしている「自国ならではの美質」を、荒木肇という、格好の語り部を通じて見つめなおさせてくれる、真の意味で「祖国復興の書」に値する本です。
(エンリケ航海王子)

本書について

10万人態勢で災害派遣出動した自衛隊は、多くの人命を救い、インフラの復旧に力を発揮しました。あまりの悲惨な光景に、ときに心が折れそうになっても、互いを信頼し、励まし合い、これこそが自分の「つとめ」と信じて、自衛官は活動を続けました。
終わりの見えない任務の中、自衛隊はなぜこれほどまでに頑張れたのでしょうか?
被災地で活動した400人の隊員のアンケートと直接取材をもとに、自衛隊の活動を支えたもの、その思いの強さに迫まります。

著者のひとこと

自衛隊にご協力をお願いし、被災地の現場に取材の足を向けてからおよそ9カ月もお待たせいたしましたが、ようやく『東日本大震災と自衛隊 自衛隊は、なぜ頑張れたか?』を発刊する運びとなりました。
中央即応集団、各方面隊、各部隊などからお寄せいただいた写真が約5000枚、そして、隊員さんたちのお手を煩わせたアンケートがおよそ400枚も集まりました。また、直にお話をいただいた方々も100人近くになりました。
本書で私が明らかにしようとしたことは次の通りです。
1)個人が社会の役割とは独立している社会を「個人社会」、人がその社会的役割と深く結びついている社会を「役割社会」とする。
2)ふつう、古く昔はヨーロッパも役割社会だったが、欧米では個人社会化が始まり、わが国もまた、幕末の開国、明治維新をきっかけに近代化=欧米化の推進のもとに個人社会化してきた。
3)しかし、わが国に今も残る伝統的・歴史的システムは、なお、われわれを役割社会の人としているのではないか。近代の合理主義と対立せず、独自の発達をとげてきたわが国の社会を「日本型役割社会」とする。
4)役割社会は相互依存社会であり、受容的勤勉性(言われたことをまずやってみる)、気持ちを大事にする(相手の立場や感情を推し量る)ことを大切にする。しかも、上の立場の人間ほど役割期待に応えて、不自由にならざるを得ない。
5)自衛隊、とりわけ「国民の最後の砦」である陸上自衛隊は、その伝統をとても大切にし、状況の中で、自分の果たすべき役割をつかみ、自主的に「つとめ」を果たそうとする人間の組織である。これこそ、我々が大切にしていかなければならない日本人の美点なのだ。
こうした仮説の元に、寄せられたお便りを見、お話を聞いていきました。
その結果、1から5までの内容が明らかになりました。そして、今回の大震災で見せた自衛隊の頑張り、強さの秘密が明らかになりました。
ぜひ、ご一読の上、ご批判、ご指導などいただけたら幸いです。(荒木肇)
 

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『東日本大震災と自衛隊 自衛隊は、なぜ頑張れたか?』
荒木肇編著
四六判並製216ページ・カラー口絵64ページ
定価1785円(税込)