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創刊2000年10月のメールマガジン「軍事情報」です。

秘密戦争の司令官オバマ CIAと特殊部隊の隠された戦争

time 2013/02/09

https://tinyurl.com/b9xu34q

単行本(ソフトカバー): 263ページ
出版社: 並木書房 (2013/1/16)
ISBN-10: 4890633022
ISBN-13: 978-4890633029
発売日: 2013/1/16

本著の特徴は「具体性」「触れば血が出る今のできごとを伝えている」点です。

新聞、演説に代表される公開情報分析、キーマンへの取材を通じて描き出された「オバマの「テロとの戦い」」は、誠に迫力があり、ノンフィクションならではの興奮にあなたを導きます。

そして、オバマが行っている「テロとの戦い」が、具体的にいかなる形で行われてきたか、これからどうなるかの方向性を把握できます。

一見すると、オバマのテロとの戦いへのスタンスは、ブッシュと全然違うように受け止められがちです。しかし本著を読むと、違うのは戦いの様相にすぎず、実はより戦いを発展させていることがわかります。むしろ見えない戦いをエスカレートさせているといって差し支えないでしょう。

戦闘状況が少なくなる=よいこと
という単純な脳内花園に陥ってはいけないと強く感じさせます。

オバマの対アフガン戦略の重大な転換点になったのが、2009/12/30に発生した在アフガンCIA拠点への自爆テロと著者は指摘します。このときCIA職員七名とヨルダン情報部員が一緒に亡くなっています。実はこのヨルダン情報部員はアルカイダのダブルスパイだったんですね。

オバマ政権はこの事件に大きなショックを受け、「アルカイダとの戦争」を真剣に受け止めるようになったようです。

アフガン駐留米軍部隊は撤収しますが、今後、秘密の戦いはますますエスカレートすると見た方がいいのでしょう。

この種の書は、海外ではよく出ていますが、国内で出版されることは少ないです。
重厚で資料的価値の高いこういう本を、これからも世に出してほしいものです。

21世紀の戦争は「正規軍の戦闘」を中心とするものから「秘密の戦い」に軸足を移す可能性が高いです。その兆候を緻密に追い、方向性を読み手に示した本書は、日米同盟の堅持とともに、わが武備を考えるうえで欠かすことのできない書です。

おススメです。

目次を紹介します。

●目次

プロローグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
 オサマ・ビン・ラディン殺害の現場へ・・・・・・・・・・・・・・・・9
 秘密戦争をエスカレートさせたオバマ・・・・・・・・・・・・・・・・11

第1章 オサマ・ビン・ラディン暗殺作戦・・・・・・・・・・・・・・・14
 歴史に残るオバマ大統領のスピーチ・・・・・・・・・・・・・・・・・14
 CIAの狙いはビン・ラディンの「クーリエ」・・・・・・・・・・・・16
 CIAの「拷問」が決定的なインテリジェンスをもたらした・・・・・・18
 アボタバードの豪邸に住む正体不明の男性・・・・・・・・・・・・・・20
 四つの軍事オプション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
 特殊部隊シールズの攻撃計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
 「ネプチューンの槍」作戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
 米・パ関係を根底から崩した一大事件・・・・・・・・・・・・・・・・32

第2章 バラク・オバマの「選択の戦争」・・・・・・・・・・・・・・・34
 イラクは「間違った戦争」で、アフガンは「正しい戦争」・・・・・・・34
 楽観論を捨てたマクリスタル司令官の調査チーム・・・・・・・・・・・36
 マクリスタル報告書とアフガン増派をめぐる大論争・・・・・・・・・・39
 COIN作戦に懐疑的だったオバマ大統領・・・・・・・・・・・・・・42
 狙いをアルカイダだけに絞った理由・・・・・・・・・・・・・・・・・44
 なぜ増派宣言と同時に撤退期限を明らかにしたのか?・・・・・・・・・45
 机上では「よくできていた」アフガン戦略・・・・・・・・・・・・・・51
 アフガン戦争はオバマの「選択の戦争」になった・・・・・・・・・・・55

第3章 出ばなを挫かれたオバマ政権・・・・・・・・・・・・・・・・・57
 テロリストの勝利の瞬間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
 自爆テロリストの正体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
 「正確な情報」を送ったヨルダン人スパイ・・・・・・・・・・・・・・62
 「ザワヒリ情報」の誘惑に負けたCIA・・・・・・・・・・・・・・・65
 「何もかもが例外だった」バラウィ受け入れ作戦・・・・・・・・・・・68
 「本当の戦争」を思い知らされたオバマ政権・・・・・・・・・・・・・71
 カルザイ大統領の反乱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72
 アイケンベリー大使とマクリスタル司令官の対立・・・・・・・・・・・74
 カルザイ・ファミリーに屈したオバマ・・・・・・・・・・・・・・・・76
 「カンダハルのアル・カポネ」とCIA・・・・・・・・・・・・・・・79
 解任されたマクリスタル駐アフガン米司令官・・・・・・・・・・・・・82
 「裏切られた」マクリスタル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・86

第4章 迷走するオバマの戦争・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90
 「リベンジ」に燃えたCIA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90
 テロ首謀者を殺害し復讐を成し遂げたCIA・・・・・・・・・・・・・92
 パキスタンで展開された目に見えない戦争・・・・・・・・・・・・・・94
 ウィキリークスが暴露した特殊部隊の急襲作戦・・・・・・・・・・・・97
 カルザイ大統領の米国批判と激怒したペトレイアス司令官・・・・・・・101
 アフガン戦略「第一フェーズ成功」は本当か?・・・・・・・・・・・・104
 カルザイ大統領の警備車両は五八台・・・・・・・・・・・・・・・・・106
 軍と文民活動はバラバラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・109
 「米軍は拠点を築いているだけ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・113
 アフガン治安機関の訓練はうまくいかない・・・・・・・・・・・・・・115
 「問題はパキスタンだ」の論調強まる・・・・・・・・・・・・・・・・117

第5章 CIA対ISIの秘密諜報戦争・・・・・・・・・・・・・・・・120
 ハリウッド映画顔負けのストリート・バイオレンス・・・・・・・・・・120
 謎多きラホール事件とレイモンド・デービス・・・・・・・・・・・・・122
 暴かれたレイモンド・デービスの正体・・・・・・・・・・・・・・・・124
 CIAとISIの諜報戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・128
 ねじれた関係に駄目押しとなったビン・ラディン殺害作戦・・・・・・・131
 「ビン・ラディン殺害」というショック療法に期待したオバマ政権・・・133
 対テロ戦争で「変質」したパキスタン社会・・・・・・・・・・・・・・136
 崩れる米国との同盟関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・141
 中国の驚異的な進出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・144
 厳戒の町ペシャワール訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・148
 パキスタンに最大限の圧力をかけたマレン議長の爆弾発言・・・・・・・154
 米陰謀論を捲し立てたグル元ISI長官・・・・・・・・・・・・・・・157
 埋めがたい米・パ間の認識の乖離・・・・・・・・・・・・・・・・・・162

第6章 戦略転換と秘密作戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・165
 新アフガン戦略の「目標達成」を宣言したオバマ大統領・・・・・・・・165
 「大事なのは米国自身のネーション・ビルディング」・・・・・・・・・167
 再び先鋭化した「増派」論議の時の対立軸・・・・・・・・・・・・・・169
 「アフガン・グッド・イナフ」チーム・・・・・・・・・・・・・・・・172
 政権内の世代交代と力を持つ「オバミアン」・・・・・・・・・・・・・174
 アフガン戦争は「CIAの戦争だ」・・・・・・・・・・・・・・・・・178
 一〇年間で三千名を殺害したCIA・・・・・・・・・・・・・・・・・180
 拡大する無人機による暗殺作戦・・・・・・・・・・・・・・・・・・・185
 CIAと軍特殊部隊の新たな統合・・・・・・・・・・・・・・・・・・187
 米軍は二〇一三年末までに戦闘任務を終了・・・・・・・・・・・・・・191
 特殊部隊中心の「支援任務」に移行・・・・・・・・・・・・・・・・・194
 英メディアが報じたNATO軍の秘密報告書・・・・・・・・・・・・・196
 現役の米軍中佐による内部告発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200

第7章 偽りのサクセス・ストーリー・・・・・・・・・・・・・・・・・204
 オバマはなぜアフガンを電撃訪問したのか?・・・・・・・・・・・・・204
 再選キャンペーンで美化されたビン・ラディン殺害作戦・・・・・・・・208
 現実と乖離する「サクセス・ストーリー」・・・・・・・・・・・・・・211
 「オバマは無人機戦士だ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・217
 イランを狙ったサイバー攻撃は米・イスラエル共同作戦だった・・・・・219
 限界まで強化されたカブールのセキュリティ・・・・・・・・・・・・・222
 「我が国は再び破壊し尽くされる・・・」・・・・・・・・・・・・・・227
 アフガン部隊に引き渡された基地がタリバンに取られる・・・・・・・・232
 「米国は腐敗した政権をアフガニスタンに押し付けた」・・・・・・・・235
 「持たざる者」の逆襲・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・237
 「米国がもたらしたのは”弾丸”と”血”だけだ」・・・・・・・・・・241

エピローグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・247
 難航必至の「米・アフガニスタン安保条約」・・・・・・・・・・・・・247
 特殊部隊と諜報機関をさらに増強・・・・・・・・・・・・・・・・・・249

主な参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・252

あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・260

などなど、インテリジェンスの貴重な原石が盛りだくさんです。
この本を読み終わるころには、あなたは21世紀の戦争「秘密の戦い」のキモを
掴めるだけでなく、21世紀の戦争の様相を把握する初歩段階に自然に足を進め
る事もできるでしょう。

■執筆者紹介

菅原 出(すがわら・いずる)

1969年、東京生まれ。中央大学法学部政治学科卒。平成6年よりオランダ留学。
同9年アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。国際関係学修士。
在蘭日系企業勤務、フリーのジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、
英危機管理会社役員などを経て、現在は国際政治アナリスト。会員制ニュース
レター『ドキュメント・レポート』を毎週発行。著書に『外注される戦争』
(草思社)、『戦争詐欺師』(講談社)、『ウィキリークスの衝撃』(日経
BP社)などがある。

「秘密戦争の司令官オバマ CIAと特殊部隊の隠された戦争」
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https://tinyurl.com/b9xu34q

以上 130127記

追伸
菅原さんの日経ビジネスオンライン インタビュー記事の続きが掲載されました。米国の政策の変化がブーメランのように戻ってきたという説は、
中東研究家からは出てきてないですね。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20130206/243382/?top_updt


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