普天間ヘリ部隊の意義

2019年2月6日

わかり易く言えば、普天間基地のヘリ部隊は消防署で火災発生時に消防署員が滑り降りる「鉄棒」に例えられます。
言うまでもなく、二階の待機所から滑り降りれば直ぐに消防車に乗り込めるところに、それのみに、存在意味があります。言うまでもなく「二階」は「海兵隊基地」、「消防車」は「上陸用艦艇」や「極東地区の戦場」にあたります。
つまり、ヘリ基地は海兵隊員駐屯基地の直ぐそばになければ全く意味がありません。
海兵隊はそれ自身でも戦闘機や攻撃機も持っていますが、それだけでは戦争や紛争の初期消火にも解決にもなりません。武力行使の目的は「自国の意図を敵に強要すること」ですから、その本質は「敵のボスに銃剣を突き付ける」ことです。
そのため、兵士を「急速に」紛争地域に送り込む必要があります。「急速に」が海兵隊の存在価値です。時間をかけてやるなら本国にいる陸軍で出来ます。
今朝(12/4)の新聞によれば、鳩山首相の意図は「ヘリ基地をグァムに移せ」のようですが、それは「海兵隊全体を追い出せ」と殆ど同義です。そうでなくても南西諸島に中共の軍事的脅威が迫る中で、極東の軍事バランスを激変させる愚挙です。
為政者の軍事音痴は怖ろしい危機を招きかねません。個人的には、鳩山首相は刑法第81~89条の外患罪さえ適用可能では?、と思います。
オーストラリアの各都市で一杯「LEST WE FORGET」と書かれた戦争記念碑を見せつけられ、帰国早々にこのニュース。開いた口が塞がらない気分です。
蛇足ですが、「国民目線」もひどいですね。あれは衆愚政治を地で行く話で、日露戦争後の日比谷焼き討ち事件や昭和16年当時の朝日新聞に代表される国民世論に迎合した時の政府と同じです。いかに選挙目当てとはいえ、国政に与る政治家として恥ずかしくないのでしょうか。
以上、ヨーソロの管見でした。
(ヨーソロ)