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「焼夷弾」の数についての整合性

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【質問】

先般のNHK(TV)や、貴マガジンの「3/10東京大空襲」について見ましたが、
「焼夷弾」の数についての整合性が良く分からないのです。
私の認識が妥当であるかどうかを教えて下さい。

放送等からのデータ
(1)投下焼夷弾 32万発
(2)投下量   1,600トン
(3)焼夷弾構造(M-69) 
長さ50センチ、重さ2,7キロの筒状缶にゼリー状ガソリンを入れたものを
38本束ねた爆弾。空中で38本が分離し、屋根を貫通し、着弾で炸裂して
家屋の中から火災になる。
(4)出撃「B-29」機数 約330機

このデータから推測すると
1.「焼夷弾32万発」は1弾の「38本」をベースに計算されていると思われます。
  1,600トン÷32万発=5キログラム...爆弾原形が5キログラムはありえない。
  1弾の重量は 5キロ×38本=190キロ。
2.爆弾投下量(弾数)の計算
  1,600トン÷190キロ=8,400弾(32万発)
3.「B-29」1機当たりの投下量
8,400弾÷330機=約 26弾(約 5トン)
 
 ※「B-29」は燃料を少なくし、機銃を取り外してまで爆弾搭載したとのことで
  あるが、「B-29」の可能積載量はそんなものなのでしょうか?

(吉田和夫)

【回答】

当方は、専門家ではありませんが、
指摘された値の確認推測計算は以下の通りです。

1.1600トンの根拠

当時使用された焼夷弾はM69(断面が正六角形)で、それを19本2段重ね
鉄バンドで結束したE46(重量約190kg)が使用されました。

M64:32万本=E46:約8421発
投下焼夷弾総重量=8421発×0.19トン=約1600トン

2.B-29の搭載量と航続距離

B-29の最大積載量は9トンですが、(参考:1式陸攻積載量1トン)
この値は航続距離、飛行高度、飛行速度等で変わります。
たとえば積載量4.5トンで航続距離5200kmです。
東京空襲では、サイパンから出撃していますから、航続距離は往復約6000
kmです。
このときの積載量は標準状態で約3.5トンになってしまいます。
1600トンを330機に搭載したとすると、
1機あたり約4.85トンになります。
このため、燃料を少なくし、機銃等を取り外して爆弾を搭載したのでしょう。

当方は昭和20年3月の空襲の時小学1年生で、東京滝野川(現北区)でB-
29の空襲を受けました。
防空壕の中で過ごしましたが、翌朝自宅から50m程のところまで火災で家々
が焼けて無くなっているのにビックリしました。(自宅はその後の空襲で焼失
しました)

昼間に来るB-29は遥か上空を飛行雲を引き、
太陽の光を反射し、輝いていたのが印象的でした。
焼夷弾は数10発が束ねられており、空中で束ねているバンドが切れ
1発ずつひも状の布片で減速しながら、落ちてきました。
減速している焼夷弾は屋根を貫き、天井裏で止まり発火するのです。
これは消火をしにくくさせるためです。
この対策として、我が家では天井ははずしてありました。

(SATTEC)

【050326配信 メールマガジン「軍事情報」より】

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(投稿日:2005年3月26日 22:24
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